この記事では、「行き詰まる」と「息詰まる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行き詰まる」とは?
「行き詰まる」には2つの意味があります。
一つは、進んでいく前方が遮られていて、それ以上先に進めないことです。
路地に入ると、ときどき路地の突き当りにきてしまうことがあります。
壁などがあり、その先に進むことができません。
行き止まりになっているのです。
このことを意味しています。
もう一つは、ものごとが思うように先に進まなくなることです。
作家の仕事のことで考えてみます。
作家は1冊の本を書き上げるために、原稿用紙何百枚分もの文字を生み出しています。
すらすらと書けるときもあるでしょうが、ときには頭を抱えてしまうこともあるでしょう。
頭を抱えているときには、作業が進んでいません。
思うように進まなくなっているのです。
このような状態を「行き詰まる」といいます。
「行き詰まる」の使い方
先に進めないという意味で使用をします。
道などで遮るものがあって先に進めないことや、物事が思うように先に進まないことをいいます。
「息詰まる」とは?
心が張りつめて呼吸が苦しくなることです。
野球の試合のことで考えてみます。
1点をとられると負けが決まってしまう状態です。
現在満塁となっていて、1回でもヒットを打たれれば負けてしまいます。
このような状態のとき、見ている方は緊張することでしょう。
ヒットを打たれてしまうのか、守り切ることができるのか、心が張りつめた状態になります。
このとき、呼吸がやや苦しくなっているはずです。
このような状態を「息詰まる」といいます。
悲しすぎると息が「はっ」と止まってしまいそうになることがありますが、このような状態を指しているのではありません。
また、うれしすぎて興奮して呼吸が苦しくなることでもありません。
「息詰まる」の使い方
心が張りつめて、呼吸が苦しいような状態を指して使用します。
緊張する場面で使用されることが多い言葉です。
「行き詰まる」と「息詰まる」の違い
前者の言葉は「いきづまる」または「ゆきづまる」と読み、後者の言葉は「いきづまる」と読みます。
読みは同じですが、意味は違います。
前者の言葉は先に進めないことを意味しています。
前方に進めないこと、物事が先に進まないことです。
後者の言葉は息が苦しいことを意味しています。
緊張によって呼吸がつらいような状態をいいます。
「行き詰まる」の例文
・『この先進もうと思っていたのに行き詰まる』
・『絵画作成に行き詰まる』
・『勉強で行き詰まる』
・『行き詰まると旅に出たくなる』
「息詰まる」の例文
・『息詰まる思いをする』
・『息詰まる場面』
・『息詰まるような接戦を繰り広げる』
・『息詰まるレースとなった』
まとめ
読み方が似ていますが、意味は違う言葉です。
一方の言葉は先に進めないこと、もう一方の言葉は呼吸が苦しいことを意味しています。