人の振る舞いを表す言葉として「言動が伴わない」という表現があります。
あまり信頼てできない人に対して使われることが多い言葉ですが、具体的にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「言動が伴わない」の意味と類似表現について解説します。
「言動が伴わない」とは?意味
「言動が伴わない」とは「掲げている目標や理念にふさわしい発言や行動が見られない」という意味位で使われる言葉です。
「言動が伴わない」の概要
「言動が伴わない」の「言動」は「言葉と行動」を指します。
「一緒に行動する、つき従う」という意味を持つ「伴う」の否定形と合わせると「言葉と行動が付き従っていない」となります。
では何に対して「伴わない」のかといえば、「常日頃から語っている内容や思想など指針とすべき目標や理念」に対してです。
つまり「本来であれば目標や理念を達成するべく発言し行動するはずなのにそのようなふるまいが見られない」というのが「言動が伴わない」の意味合いとなります。
一般的に「言動が伴わない」という言葉は「勇ましくスタートしたのに道中での頑張りが全く確認できない」様子をさして使われます。
やるといっておきながら前進する様子が見られないため応援してくれた人たちを失望させ信頼を描いてしまいます。
間違えやすい表現として「言動が一致しない」という言葉があります。
「言動が伴わない」が「言葉も行動もなく活動する様子が確認できない」ことを表すのに対し「言動が一致しない」は「言うこととやることが異なっている」ことを表します。
似たような言葉ですが意味は全く違うので注意してください。
「言動が伴わない」の言葉の使い方や使われ方
・創業理念は立派だが言動が伴わない会社。
・あの政治家は公約に対して言動が伴わない。
・言動が伴わない人間が他人から信頼されるはずがない。
・言動が伴わない無責任な態度に堪忍袋の緒が切れた。
「言動が伴わない」の類語や言いかえ
・掛け声だけは威勢がいい
「勇ましいことを言うが具体的な発言や行動が全くない」という意味の言葉です。
この「掛け声」とはスローガンや誘い文句など何かを始める時の言葉を指しています。
「最初だけは威勢のいい言葉で人を集めているが目標を実現するための具体的な話し合いや行動計画などがなくグズグズになってしまう」という様子は「言動が伴わない」に非常に近しい物があります。
・看板倒れ
「立派な看板に対して中身が伴っていない」という意味の言葉です。
店や企業などに対して使われていた言葉ですが、そこから転じて「立派な目標や理念を掲げているがそれに見合うだけの実力や実績がない」という意味で使われます。
この言葉は派手で人目を引く方法で注目を集めていることを強調する表現で「言動が伴わない」とは「見かけに対して実がない」という点に共通点が見られます。
・無責任
「一切の責任を負わない、負う気がない」という意味の言葉です。
自らの発言やふるまいに対して責任を取ろうとせず何もしない様子は「言動が伴わない」とほぼ同じ状況を表しています。
外から見てわかる発言やふるまいだけではなく、人としていい加減で考えなしであることを強調したいときに使われます。
まとめ
「言動が伴わない」は人のふるまいを批判的に言うときによく使われる言葉です。
人物評などでよく見かける言葉なのでこの機会に正しい意味を知っておくと理解がはかどります。