「証を立てる」について
証を立てるは、意味となる言葉を難しく表現しただけだと思わるかも知れませんが、色々とアレンジした使い方ができるのが特徴となっています。
「証を立てる」の意味とは
証を立てるとは、「潔白を証明する」という意味で使う言葉です。
この意味をそのまま使った方が分かりやすいので、あまり見られない言葉ですが、そのまま「証を立てる」と使うだけでなく、色々と変化させた形で使うことができます。
例として、「その為には証を立てないといけない」と語尾だけ変えた形や、「それでは証が立たない」、「証が立っているとは言えない」(共に、それでは潔白の証明になっていない)などとしてみたり、「証を自分で立てられないようなら」(自分で潔白の証明ができないようなら)といったような形にして、間に言葉を挟んで使っても構いません。
「証を立てる」の言葉の使い方
証を立てるという言葉は、身の潔白を(その人がはっきり正しいと)証明する必要がある場面で使われます。
その為、それほど見聞きする言葉ではありませんが、そのような時には使いやすい言葉でもあります。
前項で挙げたように、形を変えることが容易なので、「証」が「潔白」で、「立てる」という表現でその「証明」とする様々な使い方に対応している言葉です。
「証を立てる」を使った例文
証を立てるを使った例文です。
この言葉の特徴から、色々な形にして使っているものを挙げていきます。
「証を立てる」の例文1
「証を立ててくれないことには、もう一緒に行動できない」
潔白だと分からないと、これから一緒に行動するのは無理だと言っています。
上で挙げたように、「証」と「立てる」の二つを「潔白」と「証明」と考えると、簡単に意味が分かると思います。
「証を立てる」の例文2
「それより先に、証から立てて欲しい」
先に身の潔白を証明して欲しいと解釈する例文です。
このような使い方もよく見掛ける言葉で、応用(アレンジ)できる範囲の広さが分かります。
「身の証を〜」と使っているケースも見掛けますが、特に「身」と付けて使う必要はありません。
「証を立てる」の例文3
「そんな説明だけでは、とても証は立てられない」
説明が不足しているので、それだけでは身の潔白の証明にはならないと使っている例になります。
身の潔白の証明は難しいことも多いですが、まずはきちんとした説明をすることからです。
「証を立てる」の英語と解釈
証を立てるを英語にするなら、“vindicate”がとても適しています。
この“vindicate”は、「疑念を払拭する」、または「正当だと証明する」という意味で使います。
どちらも「証を立てる」ことと共通するので、これが英訳だと考えていいでしょう。
単語1つなので、日本語の「証を立てる」のような変化を付けて使うのは難しいですが、“vindicated”で「証を立てた」、“vindicating”だと「証を立てようとしている(証明している最中)」といったように使うことができます。
「証を立てる」の類語や類義表現
証を立てると似た意味の言葉や表現です。
同じく「証」を使ったものも含んでいます。
「証を得る」(あかしをえる)
「証を立てる」と同じく、「証」は「潔白」、「得る」を「証明する」と解釈して使う言葉です。
「まだ証が得られたとは言えない」は、「まだ身の潔白が証明できた訳ではない」となり、ほとんど同様の使い方ができる言葉です。
「青天白日」(せいてんはくじつ)
この四字熟語には、「身の潔白の証明」という意味があり、「青天白日(の身)となった」と使うことで、「証を立てた」と同じ意味になります。
「証を立てる」という表現にするなら、「青天白日の下(もと)に晒す」と使います。