夏休みなど長期休暇に入る学生たちは「宿題」を出されている場合がほとんとです。
また社会人でも仕事やプライベートで「課題」や「宿題」を抱えている人はたくさんいます。
「課題」と「宿題」はとても似た言葉ですがどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では「課題」と「宿題」の違いを分かりやすく説明していきます。
「課題」とは?
課せられた題や問題を示します。
または、問題や題を課すことを表します。
題とは解決を求められている事柄です。
お題を出す、という表現を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
また課するとは仕事や税などを負担させることを意味するように、人が望まない義務を負わせるというニュアンスがあります。
よって「課題」も人が喜んで受けるというよりは、他人に「解決するよう義務を課された問題」という意味です。
「課題」の使い方
「課題」が使用される代表的な例文をみてみましょう。
・今後に残されたわれわれの「課題」は若者の育成だ。
・学校の図書館には「課題」図書が必ずおいてある。
・上司から課された休暇中の「課題」は新しい企画を3つ考えることだ。
・わが社の緊急の「課題」は売上減の原因を突き止めることである。
・当面の「課題」は顧客を増やすことだ。
「宿題」とは?
あらかじめ提出して考えさせる題や、学校で学習したことの復習や予習のために、家庭でやらせる問題のことをいいます。
また、後日に解決が残されている問題のことも「宿題」と表現します。
宿の字は「やど」とも読みますが、人が住まう場所を示します。
題を自分の暮らす宿に持ち帰って考える、あらためて取り組むことを表現しています。
「宿題」の使い方
「宿題」が使われる代表的な例文です。
・母はいつも私に「宿題」を済ませてから遊ぶように言ったものだ。
・契約内容の大筋は決まったが、金額は「宿題」として社まで持ち帰ることになった。
・全員で取り組んだが作業は終わらず、各自が「宿題」として持ち帰った。
「課題」と「宿題」の違い
「課題」も「宿題」も誰かに問題や仕事を課される、与えられるという意味は同じですが、取り組む場所と時間にニュアンスの違いがあります。
「課題」は場所も時間も厳密には選びませんが、「宿題」は「宿」の字が示すように、自宅や会社などホームに持ち帰るイメージがあります。
また提出期限も「宿題」は新学期が始まるまで、次の打ち合わせまで、と具体的に設定されている場合が多いのに比べて、「課題」は早く解決した方が望ましいが期日はない場合も多くあります。
まとめ
「課題」と「宿題」はとても似ている言葉です。
使い分けが紛らわしいときは、「宿」の字に注目し、問題を「どこで取り組むのか」、また「期限日は明確なのか」を考えてみましょう。
「課題」や「宿題」を出される人も出す人も、正しく意味を理解すれば題に効率的に取り組めるでしょう。