「調伏」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「調伏」とは?意味と使い方

この記事では、「調伏」の意味を分かりやすく説明していきます。

「調伏」とは?意味

「調伏」の読みは「ちょうぶく」ですが、「じょうぶく」と読まれることもあります。

聞きなれない言葉かも知れませんが、元々は仏教用語で「心身をととのえて、悪行を制すること」「祈祷?によって悪魔を下すこと」を意味する言葉です。

またそこから転じて「 まじないによって人をのろい殺すこと」の意味にも使われています。


「調伏」の概要

仏教用語では「調伏」は、前項で記したように、「自分自身の悪行を抑えて善心にすると共に、悪魔や敵を持った人の悪心を祈?等により捨てさせ、打ち破り従わせること」を意味します。

この言葉は、サンスクリット語のアビチャールカabの意訳から来た言葉だと言われています。

「降伏(ごうぶく)」と呼ばれることもあります。

また「調伏」により「悪魔の悪心を捨てさせ、従わせること」「悪魔調伏」と四字熟語で表現されることもあります。

密教においては、この「調伏」は、四種、または五種の修法の一つとされています。

この「調伏」と言う言葉は、日常において見聞きすることは極めて少なく、仏教用語としての意味を知る人も少ないと言えるでしょう。

最近、この「調伏」の言葉を知ったと言う人は、漫画の「呪術廻戦」からが、多いと言えるでしょう。

「呪術廻戦」では「最初に与えられた玉犬という2体の犬型の式神が、全部で10種類存在するとされる他の式神を使役とするために、調伏の儀という儀式を行い、調伏しなければならない」として、この「調伏」の言葉が使われているのです。


「調伏」の言葉の使い方や使われ方

「調伏」の言葉は、以下の例文のように使われます。

・『台風被害で大きな被害の出た地域では、次の年に調伏の祈願が行われました』
・『心の中に潜む怠け心を調伏して、受験勉強に没頭するべきだと息子に諭しました』
・『テレビで怪しげな山伏が、不幸が続くある家の悪魔調伏の祈祷をする姿が映し出されていました』
・『藁人形を五寸釘で打ち付けて呪い殺すと言う、調伏の儀式を、未だに実際行う人がいるそうです』
・『「呪術廻戦」の調伏の儀の意味を、友人に詳しく教えました』

「調伏」の類語や言い換え

「祈祷?によって悪魔を下すこと」の意味での「調伏」の類語や言い換えとしては、「修祓」「 厄払い」「祓い浄める」「追い払う 」などが挙げられます。

また 「 まじないによって人をのろい殺すこと」の意味での「調伏」の類語や言い換えとしては、「呪詛」「呪う」「祟る」などが、挙げられます。

まとめ

「調伏」の読みは「ちょうぶく」やまたは「じょうぶく」です。

仏教用語で「心身をととのえて、悪行を制すること」「祈祷?によって悪魔を下すこと」を意味する言葉です。

またそこから転じて「 まじないによって人をのろい殺すこと」の意味にも使われています。

この言葉は、意味は別にして、人気漫画の「呪術廻戦」で、「調伏の儀」の言葉が使われたことで、知る人が増えたと言えるでしょう。

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