ビジネスの世界でも大学などを含めた学会などでも「調査」「研究」という言葉はつきもの。
しかし、この2つの言葉にはどのような相違点があるのでしょうか?
この記事では、「調査」と「研究」の違いを分かりやすく説明していきます。
「調査」とは?
「ちょうさ」という読み方をする「調査」は、「ある事柄を明らかにするために調べること」という意味があります。
「物事をよく知るために詳しく調べる行為」でもあり、調査の目的は明確にしたい物事を詳しく調べることで、具体的な方法としては、過去の論文・書籍・インターネットなどから情報収集をしたり、現地に入り調べるようなことまで行うことになります。
中には人への聞き取りも含まれるでしょう。
「研究」とは?
「研究」は「けんきゅう」という読み方になり、「対象となる物事を学問的な観点から深く考えたり調べていくことで明らかにすること」という意味を持っています。
これは「ある物事に対する情報収集を行いながら、そこで見えてきた情報を元に深く考えていき、物事の理解を深めることや明らかにする行為」と言ってもいいでしょう。
「研究」を進めていくためには情報収集は重要なプロセスの1つではあるものの、あくまでも研究の成果を導くための過程であり、それらを元に何かしらの結論を出そすことが研究の目的なのです。
「調査」と「研究」の違い
では、あらためて「調査」と「研究」の違いを考えてみましょう。
「調査」は「物事を詳しく調べること」であり、「研究」は「調べた情報を元にして物事の真理を追求し明確にすること」という意味になります。
「研究」は「これまで知られていなかった未知の事柄を解明すること、あるいは世の中の現象・事象について新たなことを知ること、従来なかったことや不可能だとおもわれた方法やモノを実現させること」などを指しています。
この時に必要なのが、「分かっていること・すでにできているかについてを調べること」が「調査」ということもできるでしょう。
従って、「既にあるものや知られているものを調べることだけを「研究」で表現することができないのです。
「調査」の例文
・『新製品を開発するにあたり、市場調査が必須だ』
・『世論調査によると、新内閣の支持率は過去最低となっています』
企業における「マーケットリサーチ」もいわゆる「調査」の1つで新製品を開発するためには、必要不可欠なものとなります。
「研究」の例文
・『今研究中のものはすぐに商品化できるものではない。もう少し時間をかける必要がある』
・『彼の研究論文は学会の常識を根本から覆すものかもしれない』
まとめ
ここまで「調査」と「研究」の違いを見てきました。
ビジネスの世界で生きている人はこれらの言葉は知っておいて当然の言葉と言えます。
それだけに研究開発部門に携わる人だけでなく、営業・スタップ部門の人たちも、これらの言葉の意味を知るだけでなく、その意義も理解しておく必要があるのです。