「足元につけ込む」
足元につけ込むという表現は日本語の慣用句であり、相手の弱点を見抜いてそれを利用するという意味になります。
弱みに生じる、弱みにつけ込む、という意味があるのです。
「足元につけ込む」の意味
足元につけ込むという表現は相手の弱みを把握して、自分に有利な結論を導く状態を指しています。
例えば最近では自治会等においても高齢化が進み、役員を決めるのが大変だという地域が増えています。
あるいは夫婦が共働きだったりすると仕事をしているからそもそも役員ができない、子供が小さいから役員ができないなどといった事情もあるでしょう。
そんな時にまだ子供がいない専業主婦に役員が押し付けられたりしまったりするのです。
「子供がいないんだから役員できるよね」「専業主婦だから忙しくないでしょう」と言われてしまう傾向があるのです。
これはまさしく足元につけ込んでいる状況だと言えるでしょう。
「足元につけ込む」の言葉の使い方
足元につけ込むという表現は日常的にも使える表現です。
人間関係の上で、人の弱点を利用して自分を有利な立場に立たせようとする事は決して珍しいことではありません。
残念なことですが、人間は自分を優位に立たせるために人を利用することがあるのです。
そのようなときには足元につけ込むという表現を使うことができます。
「足元につけ込む」を使った例文・短文(解釈)
それならば、足元につけ込むという表現を使うと一体どのような文章ができるのでしょうか。
ここでは足元につけ込むという表現を使った例文をいくつか紹介します。
「足元につけ込む」の例文1
「あそこの子供は、友達の成績が悪かったからって足元につけ込んで、お金を巻き上げてたらしいよ」
誰でもテストなどで悪い点数をとってしまった時、親には言いたくないですよね。
その点数の事は誰にも言いたくないはずです。
しかしそんな時に友達に点数を見られてしまい、友達からそれを脅しに使われてしまったら非常に嫌な思いをします。
これをまさに足元につけ込むというのです。
つまり、友達は自分の点数が悪いことを知っている、そして親に言いたがらないことを知っている、だからこそ「親に言われたくなかったらお金を持って来い」といった形で脅すことができてしまうのです。
「足元につけ込む」の例文2
「あそこの保護者は教員をカラオケ店で見かけたからといって足元につけ込み、自分の子供を贔屓してほしいと頼み込んでいるらしい」
教員というのは非常に大変な仕事です。
しかし教員も人間ですから、週末などにショッピングモールやカラオケ店で見かけることもあるかもしれません。
その一方で、保護者の中には「教員がカラオケに行くなんてありえない」と考える人もいます。
教育者たるものそんなところに行ってはいけないと考える保護者の中には、そのような事実をちらつかせて自分の子供を贔屓するように教員に迫る人もいるのです。
最近ではこのようなモンスターペアレンツが問題にされています。
「足元につけ込む」の例文3
「彼女はシングルマザーなんだけど、担任の先生は足元につけ込んであまり彼女の話を聞かないみたい」
残念な話ですが、まだまだシングルマザーは周りから軽視される傾向にあります。
そばに男性がいないため、周りはシングルマザーであれば騙せるのではないか、言いくるめられるのではないか、と考えてしまうことがあると言われています。
そのため、シングルマザーであるからという事だけで弱点だと思われてしまい、周りから平等に扱ってもらえないことがあるのです。
「足元につけ込む」の例文4
「あの企業はすぐに足元につけ込んでくるよ。取引のときには絶対に弱点を見せてはいけない」
企業同士は取引をしながらお互いの収益を目指しています。
その中で足元に付け込まれてしまうと、平等に取引をすることができなくなってしまう可能性があります。
そのため、他の企業と話し合いなどをするときには自分たちの弱点を見せてはいけません。
そして仮に相手の弱点を見つけたとしても、相手の弱みには漬け込まないことが大切です。
それこそフェアプレーと言えるでしょう。