この記事では、「辺境」と「国境」の違いを分かりやすく説明していきます。
「辺境」とは?
辺境とは、へんきょうという読み方をすべき言葉です。
漢字で表記されたこの言葉を見れば明らかですが、中央から隔たった所とか果て等の意味を持つ辺に、土の区切り目や区切られた場所を意味する境の漢字を付け足す事で成立している言葉となっています。
だからこそ辺境は、中央から遠く離れた地帯や国ざかいを意味しているのです。
「辺境」の使い方
辺境は、主に国の中心部から離れた地域を表す際に用いられる事が多い言葉となっています。
より具体的に言うと、国の中心と言える首都から遠く離れてしまっている地帯の事を、この辺境という言葉を使って表しています。
ただしその地域が栄えているかいないかは特に問題ではなく、国の中央部から離れていれば大きな街でも、辺境と表現されていたりするのです。
「国境」とは?
国境とは、こっきょうという読み方をする言葉となっています。
文字で表現されたこの言葉を目にすれば直ぐに分かる様に、くにとかふるさと等の意味を有する国の字に、さかいや土地と土地の区切り等の意味の境の字を加える事で誕生した言葉です。
そのため国境は、隣接している国と国の境目を表しています。
「国境」の使い方
国境とは、国と国が持つ領土の境目にあたる場所を表現する際に、積極的に使われている言葉です。
国境により国が支配可能な土地の範囲が決まるため、この国境を巡って争いが起きる事は珍しくありません。
なのでそういった争いを、国境紛争という言葉で表す事も多いです。
更に地続きの国から隣の国入る際には、国境をこえるという表現が使われていたりします。
「辺境」と「国境」の違い
辺境と国境は、文字を見比べれば分かる様に最初に辺の字が付くか、国の文字が付くかという違いがあるのです。
ただしどちらも国の境目という様な意味合いを持つので、混同してしまう人もいます。
もっとも辺境は、国の境目よりも国の中央部と言える首都から遠く離れた地域を表す際に、積極的に用いられている言葉です。
一方の国境は、使用されている漢字を見れば分かる様に、あくまで国と国の境目を表したい時に使用する言葉となっています。
「辺境」の例文
・『いきなりこんな辺境の地に左遷されてしまい、非常に辛いです』
・『ここは首都からかなり離れた辺境と呼べる街ですが、非常に栄えています』
「国境」の例文
・『パスポートが無ければ、国境をこえるのは無理です』
・『隣の国でクーデターが起きたため、国境付近は非常に物々しい雰囲気となっています』
まとめ
2つの言葉は、共に2文字目に境が付く言葉同士です。
ただし最初の文字は、辺と国という明確な違いがあるため、表す意味のニュアンスにも違いが出ています。
まず辺境ですが、こちらも国の境目といった意味がありますが、多くは国の中心部である首都から遠く離れた地帯を表す際に使われる言葉です。
対する国境は、字を見れば明らかな様にシンプルに国と国の境目を表したい時に使用する言葉となっています。