この記事では、「迷惑」と「不便」の違いを分かりやすく説明していきます。
「迷惑」とは?
「迷惑」には、2つの意味があります。
1つめは、ある行為によって他の人が困ったり、不利益を受けたりすることです。
たとえば、路上駐車している車があったとします。
路上駐車をされると、他の車が通行しにくくなります。
特に狭い路地の場合は、他の人は大変通りにくいです。
目の不自由な人、盲導犬を連れている人の場合は、車の存在に気がつかず、車にぶつかってしまう心配もあります。
こういった行為は、他の人に不利益を与えたり、不快な思いをさせます。
このような行為が「迷惑」です。
もう一つの意味は、どうしてよいかとまどうことです。
「迷惑」の使い方
「迷惑」には、2つの意味がありますが、ある行為が他の人に不利益を与えたり、困ったりすることの意味で使用することが多いです。
行為をしている人は不利益にはならないし、不快な思いをしないかもしれません。
しかし、行為をしている人以外の人は、不利益を受けたり、不快な思いをしたりすることがあるのです。
行為をしている人側から見て使うよりも、行為の影響を受けている人が使うことの方が多い言葉です。
「不便」とは?
「不便」は「ふべん」と読んだ場合、便利でないこと、都合が悪いことという意味になります。
「便利」とは、目的を果たすのに都合がよいという意味と、あることをする都合という意味があります。
材料を入れてスイッチを押すだけで、調理をしてくれる家電製品があります。
これは料理を作るという目的を果たすために都合がよい道具です。
このような道具を指して「便利な道具」といいます。
「不」は打消しの意味があり、便利でないことを意味します。
「不便」は「ひびん」とも読むことができ、この場合はかわいそうなことという意味になります。
「不便」の使い方
「不便」という漢字を使用するときには、「ふびん」よりも「ふべん」と読むことが多く、「ふべん」と読む場合には、便利でない、都合がよくないという意味で使用されます。
都合がよい・悪いは、そのときどきの状況やその人の考え方などによって変わってきます。
そのため、同じような状況でも「不便」と感じることもあれば、そうでないときもあります。
さまざまな場面で使用される言葉です。
「迷惑」と「不便」の違い
「迷惑」は他の人に不利益を与えたり、不快な思いをさせたりする行為のことです。
「不便」は便利でないこと、都合が悪いことです。
たとえば、ある道具を使って便利ではないと感じたとします。
それによって不快な思いをするかもしれませんが、不快な思いをしているのは道具を使っている人自身です。
「不便」は他の人が影響を受けて不快になったり、困ったりしません。
それに対して「迷惑」は、行為をしている人ではなく、他の人が不快になったり、困ったりします。
「迷惑」の例文
・『その行為は迷惑です』
・『迷惑行為を注意する』
・『人に迷惑をかけてはいけない』
・『迷惑だからやめてほしい』
「不便」の例文
・『この道具は不便で仕方がない』
・『不便を解消する』
・『通勤に不便だ』
・『狭いスペースで作業しなければならず不便』
まとめ
「迷惑」はある行為が他の人に不快感を与えますが、「不便」は自分自身が不快になることはあっても、他の人に不快感を与えません。
この点が違う言葉です。