この記事では、「過干渉」と「過保護」の違いを分かりやすく説明していきます。
「過干渉」とは?
干渉し過ぎることという意味です。
「過」には、度がすぎる、はなはだしいという意味があります。
「干渉」とは、他人の物事に深く入って、自分の意志に従わせようとすることです。
つまり「過干渉」とは、他人に関する物事に深く入る程度がはなはだしい、という意味になります。
子供の教育のことで考えてみます。
ある親は子供に対して「宿題やった?」「これ、体にいいから食べなさい」「寒いから上着を着ていきなさい」「どういった友達と付き合っているの?」など、あれこれ口出しをしてきます。
ある程度の年齢になれば、宿題は自分で考えて行うことができるし、食べるものは自分で決めることができるし、上着を着るかも自分で判断することができます。
しかし、この親の場合は、他人のことに深く立ち入っています。
その程度は行き過ぎといえそうです。
このようなさまを意味します。
「過干渉」の使い方
他人の物事に深く入っていく程度がはなはだしいことを指して使用する言葉です。
程度がはなはだしいとは具体的にどのくらいのことなのか、はっきりした定義はありません。
「過保護」とは?
必要以上に保護を与えること、またそのようにされることという意味です。
保護には、外部の危険や脅威などから守るという意味があります。
目上のものや強いものに保護を与えることではなく、自分よりも目下のもの、弱いものに保護を与えることや、そのようにされている人を指す場合が多いです。
そもそも、自分よりも強いものに保護を与える必要はないでしょう。
たとえば、こういったことが「過保護」とされます。
子供が学校で必要なものを忘れたときに毎回親が持って行く、外で何があるか心配だから一人で外出させない、何でも親が先回りしてやってしまう、身の回りのことを自分でできる年齢なのに親が行うなどです。
あまりにも親がいろいろとやってしまうと、子供自身が自分でできるようになる力がつかなくなってしまいます。
「過保護」の使い方
保護の程度がはなはだしいことを指して使用する言葉です。
子供の親への態度を指して使用することが多いですが、肌を「過保護」にすることなどにも使用されます。
「過干渉」と「過保護」の違い
どちらの言葉も他人への対応の程度がはなはだしいことを指していますが、どのような関わり方なのかという点に違いがあります。
前者は他人に立ち入って自分の思う通りにしようとすることです。
後者は危険や脅威などから守ることです。
「過干渉」の例文
・『過干渉な親に育てられた』
・『過干渉しないで欲しい』
・『過干渉をやめて欲しい』
・『過干渉から逃れたい』
「過保護」の例文
・『つい過保護になってしまう』
・『両親は過保護』
・『過保護にもほどがある』
・『ときどき過保護になる』
まとめ
他人に対する態度を示す2つの言葉ですが、どのような態度なのかという点に違いがあります。