この記事では、「重々承知」の意味を分かりやすく説明していきます。
「重々承知」とは?意味
「重々承知」は、重ね重ね承知をしているという意味で承知は相手の言い分を聞き入れることを意味します。
よって、「重々承知」は、よくよく分かったから聞き入れるという意味です。
その為、この言葉自体は実は敬語でもなんでもなく、それら事実などをよくよく分かったので聞き入れるというだけです。
「重々承知」の概要
「重々承知」が敬語であるという誤解があるのは、言葉の使用例で「重々承知しています」という言葉があるが故、「重々承知」という言葉自体が敬語になる、もしくは敬語に繋がるという認識がありますが実はそうではありません。
例えば、相手を馬鹿にしてこのくらいの仕事であればできるだろうという場合にも、実は、「重々承知」は、利用が可能で、例を挙げれば、「あなた方にとってこの作業は容易なのは重々承知です」といえば、これは相手を敬っておらず、むしろ馬鹿にしています。
よって、「重々承知」は使い方次第で相手を馬鹿にしたり、丁寧に物事をお願いする敬語となるのです。
「重々承知」の言葉の使い方や使われ方
「重々承知」は、本来であれば、無理難題を相手にお願いする際、とても丁寧にお願いする前置きで使用するのが望ましい使用例です。
逆に相手にこのくらいの仕事はできるだろうとバカにして物をいう場合にこの言葉を使用するのはとても失礼なので止めておきましょう。
「重々承知」を使った例文
・『重々承知でお断りします』
この言葉は、「重々承知」と述べている側が何かを断っている例です。
つまり、断る側は、よくよく理解したうえでお断りをしているのです。
「重々承知」という言い方がとても丁寧にお願いする行為なのでこのケースは自分がお断りしたことを相手に対して丁寧にお願いをしています。
・『重々承知で射撃大会に出場する』
この例は、大会の内容をよく理解したうえで射撃大会に出るという例です。
「重々承知」はよくよく理解するという意味なのでこの例は、理解して自ら望んで大会に出ています。
まとめ
「重々承知」は、丁寧に物事を頼む言葉として使用することが多いから丁寧語だろうと思い、使用するのはかなり危険な発想です。
何故なら、「重々承知」は、物事を頼み込むうえで使用した場合、レベルが低いお仕事をあえて丁寧に頼み込んだ場合、馬鹿にしていると取られ、丁寧語でありつつ他者を見下すため、実質丁寧語ではなくなり、相手を見下す言葉へと変化するからです。
例を挙げれば、「この程度のお仕事であれば可能であると重々承知しています」といえば、この程度の仕事であれば達成できるとこちら側は理解しているという意味になるのでもはや「重々承知」という丁寧に物事を頼もうという前提が崩れているため場合によっては、相手に対して丁寧に相手を馬鹿にする行為が成立してしまいます。
よって、「重々承知」は使い方をきちんと把握し、絶対に相手に対して失礼が無いよう工夫をしなければなりません。