この記事では、「重大」と「大切」の違いを分かりやすく説明していきます。
「重大」とは?
「重大」には、事柄が普通ではなく、大変な結果や影響をもたらす状態であることやその様子といった意味に加え、大切な事柄、重く大きいさまといった意味があります。
「重大」の場合、軽々しく扱うことはできず、扱い方によっては大きな影響を及ぼしかねないというものになります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「大変」、「大事」、「深刻」、「肝心」、「重篤」、「主要」、「重要」などがあります。
また、「重大」の対義語は、あまり重要ではないさまを意味する「些細」です。
「重大」の使い方
「重大○○」など、何が「重大」なのかを意味する使い方が多くなる「重大」。
例えば、「重大ニュース」や「重大発表」、「重大な問題」、「重大事件」、「重大事故」、「重大決定」、「重大な過失」、「重大な変更」などがあります。
「大切」とは?
「大切」には、もっとも必要で、重要である、重んじられるものであるといった意味に加え、丁寧に取り扱い大切にするようす、急を必要とする様子といった意味があります。
「大切」に思うものは、心からそう思うことで思い入れの強いものとなります。
このような意味から同じような意味を持つ言葉には、「愛おしい」、「価値のある」、「重要」、「必要」などがあります。
また、対義語は、いい加減に扱うことを意味する「粗末」があります。
「大切」の使い方
「大切な○○」など、何が「大切」なのかを意味する使い方が多くなる「大切」。
例えば、「大切な命」、「大切な書類」、「大切な仕事」、「大切なお客」、「大切な体」、「大切な家族」などがあります。
「重大」と「大切」の違い
何かを重要と思うといった意味では同じですが、少しニュアンスが異なる「重大」と「大切」。
「重大」は、重要と思えるものを軽々しく扱うことはできない、といった意味で、必ずしも自分に関係するものを対象にしているとは限りません。
「重大なニュース」が必ずしも自分にとっても「重大なニュース」とは限らないのです。
一方、「大切」は、心から重要だと思い注意深く扱うことを意味するため、自分に関係するものを対象としているものとなります。
「大切な家族」は、自分が心からそう思っていることを意味します。
この点において、「重大」と「大切」には大きな違いがあります。
「重大」の例文
・『大好きだったアイドルグループ解散という、突然の重大発表には本当に驚きました。』
・『あとになって、事の重大さを感じました。』
・『私にとって、人生最大ともいえる重大な決定を行わなければならない。』
・『会社にとって、重大な問題が発生しました。』
「大切」の例文
・『私の大切な宝物は、家族です。』
・『1つ1つの出会いを私は大切にしていきたいと思っています。』
・『このまま、私にとって大切な仕事を失うわけにはいけません。』
・『今週は大切な課題を仕上げる必要があるので、遊びに行くことはできません。』
まとめ
以上から、同じ重要なものでも、ニュアンスによって使い分けが必要になる「重大」と「大切」です。