この記事では、「顧客」と「お客様」の違いを分かりやすく説明していきます。
「顧客」とは?
「顧客」の「顧」には、思う、思いめぐらす、心にかける、という意味があります。
そのことから、「顧客」を漢字の意味のまま、直訳すると「心にかける、思いめぐらす客」となり、ひいきにしてくれるお客を意味するものとなります。
お店のことが気に入り、何度も買い物に来てくれる人、食べに来てくれる人、サービスを受けに来てくれる人、そんな人全般を「顧客」と言います。
このような意味から、「顧客」の類語は、「常連」や「固定客」、「お得意様」、「馴染み」、「リピーター」などとなります。
「顧客」の使い方
ひいきにしてくれるお客のことを意味する「顧客」。
そのため、それらのお客に対する管理を行うという意味で「顧客管理」や「顧客情報」、「顧客名簿」、「顧客リスト」といった言葉があるほか、「顧客満足度」といった言葉もあります。
また、「顧客」の場合、実際にお客の前で用いる言葉ではありません。
「顧客」に対し、「顧客様、いつも、ありがとうございます」とは使用しません。
主に文章で用いられることが多い言葉となります。
「お客様」とは?
「お客様」は、そのお店の商品を購入する人、食べてくれる人、サービスを受けてくれる人、全員を指す言葉です。
たった1回の利用でも、大切な「お客様」です。
商品の影響やサービスの提供などを行い、お金を支払ってくれる人すべてが「お客様」となります。
また、例え、お店に来ただけで何も購入しなかった人も間違いなく「お客様」となります。
このような意味から、「お客様」の類語は、「訪問者」や「客人」、「来賓」などとなります。
「お客様」の使い方
お店に来てくれた人を指す「お客様」という言葉。
そのため、使い方としては、「一般のお客様」や「常連のお客様」など、どのような「お客様」なのかを表す使い方が多くなります。
また、「お客様」の場合、「お客様」に向かって直接、使用することが可能です。
「お客様、少々お待ちください」などといったように使用することができます。
「顧客」と「お客様」の違い
同じお店に来てくれる人でも、その頻度によって呼び方が異なる「顧客」と「お客様」。
「顧客」の場合、何度もお店に来て買い物などをしてくれる、お得意様を意味するのに対し、「お客様」の場合は、一度きりでも「お客様」で、例え、何も買わずにお店を出ても「お客様」となります。
「顧客」の例文
・『顧客満足度ナンバー1を狙い、今日も丁寧なサービスを心掛けています。』
・『私の店にとって、顧客名簿は宝物です。』
・『仕事の効率化を図るため、顧客の管理を外注に任せることにしました。』
・『絶対に顧客名簿の情報が漏洩されてはいけません。』
「お客様」の例文
・『私は、一度でも来店してくれたお客様の顔を覚えることができます。』
・『お客様がケガなどされないよう、最善の注意を払う。』
・『今回のイベントは、一般のお客様と招待客を分けて案内することになった。』
・『お客様のお忘れ物を届ける。』
まとめ
以上のような違いに注意し、「顧客」と「お客様」を使い分けることが大切です。