「顰蹙を買う」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「顰蹙を買う」について

顰蹙を買うは、それなりに聞くことがある言葉ですが、決していい意味で使うことはありません。

「顰蹙を買う」の意味とは

顰蹙を買うとは、自分の言動が原因で、不評や悪い評価を受けてしまうことです。

同時に、相手に不快な思いをさせてしまうことにもなると考えてください。

この顰蹙を買うことになってしまう原因は、自分だけ好き勝手に行動したり、まとまりかけていたところに余計なことを言い出したような場合が多いと言えるでしょう。

要は、周りから何をやっているのかと思われてしまった状態が、この”顰蹙を買っている”状態そのものです。

「顰蹙を買う」の言葉の使い方

「顰蹙を買う」は、「ひんしゅくをかう」と読みます。

漢字では分からなくても、この読み方を見れば意味が分かるという人も多いでしょう。

「ひんしゅく」は、眉毛をひそめたり、しかめっ面になる様子です。

それを遭えて「買う」(相手がその状態になる)ことになってしまうのが、この言葉が使われるような場面だと考えてください。

「顰蹙を買う」を使った例文

顰蹙を買うを使った例文です。

どれも、それなりのことをした(言った)為にそうなったのだと思ってください。

「顰蹙を買う」の例文1

「最後に忘れていたことを言い出したら、顰蹙を買うことになった」

集会などがもう終わると思った最後になって、面倒なことを言い出す人が居ると、この顰蹙を買うことになる場合があってもおかしくありません。

「空気を読む」(場の雰囲気に合わせる)という表現がありますが、それができていない代表的な例とも言えるでしょう。

折角終わったと思ったところに、また長くなりそうな話が出てしまっては、そのように思われても仕方ありません(しかし、そこでそれを言わないと、後で皆揃ってが困ることになるケースもあるので難しいところです)。

「顰蹙を買う」の例文2

「アウトに納得がいかないので粘って抗議していたら、味方からも顰蹙を買ってしまった」

恐らく野球で判定に不満があったというシチュエーションですが、必要以上の抗議は、相手チームや審判団だけでなく、味方からの顰蹙まで買ってしまうかも知れません。

審判あっての競技なので、中にはどうしても納得がいかないこともあるかも知れませんが、ほどほどにしておかないといけません。

「顰蹙を買う」の例文3

「こんなことで顰蹙を買うとは思っていなかった」

自分ではそんなつもりはなくても、周りから悪く思われてしまうこともあるものです。

顰蹙を買うとまで表現する場合、ただ悪く思われただけでなく、眉毛をしかめるほどのことだったという意味なので、何がそこまでの原因だったのか少し考えないといけないでしょう。

「顰蹙を買う」の英語と解釈

顰蹙を買うは、英語では“displease”と表現してください。

この言葉は「(周りの人を)不快にさせる」という意味で、「顰蹙を買っている」状態の表現になります。

また、“make uncomfortable”と表現しても、同様の意味になります。

どちらを使っても構いませんが、後者の“make uncomfortable”の方が多少意味が強くなると考えていいでしょう。

「顰蹙を買う」の類語や類義表現

顰蹙を買うと似た意味の言葉や表現です。

どれも「顰蹙を買う」とほとんど同じ意味で使えます。

「反感を買う」(はんかんをかう)

言葉自体も似ているように、「顰蹙を買う」と同じ使い方になります。

「顰蹙を買う」より、直接的に嫌がられた時に使う言葉で、「顰蹙を買う」は、どちらかと言えば、ひそひそと陰口を叩かれることになった場合に使うことが多いです。

「不興を買う」(ふきょうをかう)

これもまた、「顰蹙を買う」と同様に使える言葉です。

ただし、主に対象が目上の人の場合に使われる表現で、「上司から不興を買うことになってしまった」などと使うことがほとんどになります。