この記事では、「食い扶持を減らす」の意味を分かりやすく説明していきます。
「食い扶持を減らす」とは?意味
「食い扶持を減らす(くいぶちをへらす)」とは、「食料品を買うために必要なお金(経費)を減らすこと」を意味しています。
「食い扶持を減らす」の原義は「食費・生活費・食べ物を買うコストを減らすこと」なのですが、その意味が転じて「食費が必要となる家族の構成員を減らすこと」といった意味合いも生まれました。
「食い扶持を減らす」の言い回しは、最低限の食費に困る人が減少した豊かな現代ではあまり使われなくなっていますが、江戸時代末期から昭和初期くらいまでは貧しい家庭において「子供を丁稚奉公に出したり身売りしたりする意味」でも使われていたのです。
「食い扶持を減らす」の概要
「食い扶持を減らす」という表現は、「食い扶持」と「減らす」を組み合わせてつくられているものです。
「食い扶持」という名詞は、「食費および生活費・食べていくために必要な経費」を意味しています。
「食い扶持」の原義は、「江戸時代に俸禄(今の給料)として主君から支給されていたお米・扶持米(ふちまい)」のことです。
「減らす」の動詞は、「数量や規模を小さく(少なく)すること」を意味している言葉です。
この二つの言葉の意味から、「食い扶持+減らす=食い扶持を減らす」で「食費としてかかるお金を削減すること」を意味していることになります。
「食い扶持を減らす」の言葉の使い方や使われ方
「食い扶持を減らす」という言葉の使い方は、「食べて生きていくために必要な食費・生活費を削減すること」を意味して使う使い方になります。
「食い扶持を減らす」という言い回しは、「食費(生活のためのお金)が必要となる家族・子供の数を減らす」や「子供を商家に丁稚奉公に出したり身売りさせたり、働きに出したりして食費を削減する」といった意味合いでも使われていました。
例えば、「昔は食い扶持を減らすために、小学生くらいの年齢で商売人の家に奉公に出されることもありました」などの例文で使えます。
「食い扶持を減らす」の現代語的な類語・言い換えとして、「食費(食事代)を減らす・生活費を削る・子を働きに出す」などがあります。
「食い扶持を減らす」を使った例文(使用例)
・『江戸時代には貧しい家では食い扶持を減らすために、小さな頃から農家・商家などに働きに出されていました。』
・『現代の先進国であっても食い扶持を減らさなければならない事情から、大学進学を諦めて泣く泣く就職している高校卒業者は多くいるのです。』
・『すぐに食い扶持を減らさなければいけないほどに切羽詰まった状態ではないですが、少し収入を増やさないと家計が厳しくなってきています。』
まとめ
「食い扶持を減らす」という表現の意味・使い方などについて説明してきましたが、いかがでしたか?
「食い扶持を減らす」とは、「家計を楽にするために食費を減らすこと・食費のかかる家族(子供)を外に出して減らすこと」を意味している言い回しになります。
「食い扶持を減らす」という表現の意味・概要について詳しく知りたい時は、この記事の解説をチェックしてみてください。