「鼻が高い」
「鼻が高い」は「はながたかい」と読む言葉です。
「あの人は顔の彫りが深く鼻も高くて羨ましい」というように使われることもありますが、人のことを誇りに思うといった気持ちを表現する時に使われる言葉の代表としても知られています。
後者の意味で使われる場合は、「鼻高々(はなたかだか)」と表現されることもあります。
「鼻が高い」の意味
「鼻が高い」という言葉には、「自慢に思う」、「誇らしく思う」、「得意に思う」といった意味があります。
「鼻」は、顔にあるパーツの1つで、呼吸したり、匂いを嗅いだりする時に使われますが、この体の一部である「鼻」は、意外に多くの慣用句に使われています。
「鼻が利く」、「鼻であしらう」、「鼻で笑う」、「鼻に付く」、「鼻にかける」、「鼻を明かす」「鼻を折る」などは、その中のごく一部です。
「鼻」には、得意がる気持ちや、相手を見下した態度を表す時に使われていることに気付きます。
「鼻であしらう」は、相手を雑に扱って取り合わない様子を表し、「鼻で笑う」には相手を見下して笑うという意味があります。
又、「鼻にかける」は、自慢するという意味を持っていますが、それを快く思わない時に使われる言葉です。
「鼻が高い」の言葉の使い方
自慢に思う、得意に思うという言葉を持つ「鼻が高い」は、「出来の良い息子を持って鼻が高い」や、「好成績を残せて鼻が高い」、「妻は、誰もが振り返るような美人で鼻が高い」のように、肯定的な文章で使われることが多いといえるでしょう。
これらを、鼻が高いと思っている人のことを快く思わない人の目線で表現すると、「出来の良い息子を持っていると自慢しているのが鼻に付く」、「好成績を残して得意げな態度をとっている様子が鼻に付く」、「美人な奥さんを自慢するのが鼻に付く」のようになります。
「鼻に付く」というのは、否定的な表現に使われる言葉なのです。
「鼻が高い」を使った例文・短文(解釈)
「鼻が高い」という言葉の意味や使い方を説明してきましたが、この項では、「鼻が高い」を使った例文をご紹介しましょう。
「鼻が高い」の例文1
「娘は、人の手助けになることがしたいといって、心理学の勉強をし、今は、大きな災害に遭った人の心をケアする活動をしています。 そんな心優しい娘に育ってくれて、親としてとても鼻が高いのです」
この文章は、他人のために尽くすことができる優しい娘を自慢に思っています。
ということを表現しています。
人のために身を粉にして何かをするという行動は、誰にでも真似できることではありませんので、自慢の娘であると思うでしょう。
「鼻が高い」の例文2
「私が運営している絵画スクールの生徒が、名のある絵画展に作品を出品して大賞を受賞しました。 生徒がそのような名誉ある賞を受賞して、鼻を高くしています」
この文章は、絵画スクールに通う自分の生徒が、大きな賞を獲ったことを自慢に思っています。
ということを表現しています。
生徒が持っている才能を伸ばす指導が出来た結果、素晴らしい作品が生まれたということですから、指導者が自慢に思うのは自然なことなのです。
「鼻が高い」の例文3
「オリンピックで金メダルを獲って、鼻が高いと嬉しそうに語っていた彼の表情が今でも忘れられません」
この文章は、オリンピックで金メダルを獲ったことを誇りに思うと言って、嬉しそうに話していた選手の表情が忘れられない、ということを表しています。
並々ならない努力を重ねた結果、誇りある金メダルを獲ることができたのですから、言葉では言い尽くせない喜びが滲み出た表情をしていたのでしょう。
そういう時の表情というのは、見る人の心に響くもので、強く記憶に残るのでしょう。