映画に関する話題で使われる言葉「z級映画」とは具体的にどのような映画を指しているのでしょうか。
今回は、「z級映画」の意味と類似表現について解説します。
「z級映画」とは?意味
「z級映画」とは、「これ以上下はないと思われるほどひどい映画」を意味する言葉です。
「z級映画」の概要
物事をランク付けするときにアルファベットを用いることがあります。
最も優れているものをA、次に優れているものをBというようにアルファベットの順番を利用してランク付けしていく方法ですが、この方法で最下位を表すのはアルファベットで最後の文字「Z」です。
「z級映画」の「z級」は「アルファベットでランク付けしたときの最下位」を表します。
素晴らしいA級やそこそこのB級どころかイマイチなC級や面白くないD級にも到底及ばないほどひどい映画が「z級映画」です。
「z級映画」というのは公式な呼び方ではなく映画ファンの間で使われているスラングです。
一般的に「z級映画」とは「低予算で作られた映画の中でも特にひどい映画」を指します。
世界では年間で1万本以上の映画が製作されていますがその中でも大々的に公開される大作映画はほんの一握りです。
製作される映画のほとんどは低予算のくだらないものですが、一口に低予算映画と言っても出来栄えはさまざまです。
少ない予算をやりくりしてそれなりに見られる映画もあればただただ無意味に時間が過ぎていくだけの退屈な映画もあります。
玉石混交の低予算映画の中にあってあまりにもひどくくだらない映画を指して「z級映画」と表現します。
「z級映画」というのは単に予算がないだけ、出来栄えが悪いだけではありません。
なぜこんな映画が完成してしまったのかわからない、この世にこんな映画が存在している事自体が不思議であると思われる珍作や怪作が「z級映画」です。
テーマが突飛だったり脚本がめちゃくちゃだったりなど「映画として破綻するギリギリのところで踏みとどまる、あるいは踏み外している映画」に対して嘲りと罵倒と愛を込めて「z級映画」と評します。
客観的に見ると「z級映画」は見る価値の無い無意味な映画ですが、映画を熱狂的に愛する映画マニアの中には「z級映画」に惜しみない愛情を注ぐ人もいます。
ダメなもののダメな部分を一周回って愛せる人、いわゆる酔狂だけが愛せる特殊な魅力と同しようもない残念さを併せ持つ「z級映画」は紛れもない映画文化の一面を象徴する存在です。
「z級映画」の言葉の使い方や使われ方
・『z級映画を好んで鑑賞する映画マニア』
・『きちんとしすぎていてz級映画と呼ぶにはふさわしくない』
・『100億かけて完成したのがz級映画だったときの絶望たるや想像に難くない』
・『こんなz級映画をDVDにして俺以外の誰が購入するというのだ』
「z級映画」の類語や言いかえ
・サイテー映画
「常人には理解し難い内容でつくられた最低の映画」を意味する言葉です。
おもにエド・ウッド監督作品に使われる言葉で一部のマニアにカルト的な人気を誇ります。
まとめ
「z級映画」は普通に考えれば見る価値の無い駄作に過ぎませんが映画の評価は人それぞれです。
映画の奥深さを知りたいのなら人生で一度くらいは「z級映画」を見ておくのもいい経験です。