この記事では、チェアの「リクライニング」と「ロッキング」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リクライニング」とは?
「リクライニング」とは、チェアなどの背もたれを倒したり起こしたりすることです。
主に、椅子やシートの背もたれを手動や電動で後ろに倒したり起こしたりできる機能を表し、機能を持つ椅子や座席を「リクライニングシート」「リクライニングチェア」と呼んでいます。
「リクライニングシート」の導入例としてよく知られるのが、鉄道車両やバスの座席です。
長時間乗車する客が快適に過ごすために設置されています。
また、歯科や美容院のシート、介護用のベッドなども利用者の体勢を変える必要があるため、シートやベッドの角度が調整できるようになっています。
「リクライニング」の英語表記“reclining”は、動詞 “recline”に“-ing”を接続した現在分詞です。
“recline”は「もたれる、寄りかかる」「後ろに倒す」という意味を持ち“-ing”は「~している」を表します。
現在分詞になった“reclining”には「まさに、もたれたり後ろに倒したりして使っている状態」というニュアンスが生まれます。
また日本では、リクライニングシート(チェア)を倒したり起こしたりすることを「リクライニングする」とも言います。
「ロッキング」とは?
「ロッキング」は、脚がゆらゆら揺れる椅子を指します。
「ロッキングチェア」という呼び方が一般的です。
「ロッキング」は英語で“rocking”と表記します。
これは「揺れ」「揺さぶる」という意味を持つ“rock”に“-ing”を接続した現在分子で、揺れ動く状態を表します。
「ロッキングチェア」の特徴は、通常の椅子と異なり、脚の下にカーブを描いた棒や台が取り付けてあるところです。
通常の椅子は固定された脚が椅子を支えるので揺れ動きませんが「ロッキングチェア」は床に接している台がカーブになっているため、人が座ると自然に揺れ動きます。
この「ロッキングチェア」はアメリカで18世紀に開発されました。
ゆりかごのようにやさしく揺れて心地よいため、読書をしたりくつろいだりするために用いられています。
「リクライニング」と「ロッキング」の違いの違い
チェアの「リクライニング」と「ロッキング」の違いの違いを、分かりやすく解説します。
「リクライニングチェア」は、背もたれを倒したり起こしたりできる椅子やシート、「ロッキングチェア」は前後に揺れ動く椅子のことです。
「リクライニングチェア」は、背もたれの角度が調節できる機能を搭載しており、利用する人の意志で角度を変えることができます。
調節できるのは背もたれの角度だけで、椅子そのものは動きません。
一方、「ロッキングチェア」は脚の底に不安定な棒や台が取り付けてあるため、人が座ると勝手に揺れ動きます。
背もたれの角度だけ変えることはできません。
まとめ
「リクライニング」と「ロッキング」は、どちらも座り心地をよくするために開発された椅子です。
ただし、仕組みと用途は異なります。
混同しないよう、両者の特徴をしっかり理解しておきましょう。