インターネットの掲示板やSNSなどで見かける機会の多い言葉に「ダブスタ」があります。
特に説明もなく当たり前に使われているネットスラングですが、具体的にはどのような意味でどんな場面で使うのがふさわしい表現なのでしょうか。
今回は、ネットスラングの「ダブスタ」について意味や使い方などを分かりやすく説明していきます。
「ダブスタ」とは?意味
ネットスラングの「ダブスタ」とは「ダブルスタンダード」を短く省略した略語です。
意味は「2つの価値基準を自分にとって有利になるよう恣意的に使い分けること」です。
「ダブスタ」の概要
「ダブスタ」の正式な言い方である「ダブルスタンダード」は古くからある言葉です。
日本語では「二重基準」「などと翻訳されるこの言葉は主に自分に都合よく判断基準を使い分けることを批判する文脈で用いられます。
一方には厳しい基準を適用するのにもう一方には緩い基準を適用する。
そんな他人に厳しく自分に甘い態度を指すのが「ダブスタ」です。
「ダブスタ」は公平、公正を欠く行いであり褒められた態度ではありません。
自分勝手でわがままな振る舞いであるとされ、そのような態度をとる人に対しては厳しい批判の声が寄せられます。
一般に「ダブスタ」は非常に嫌われる行動で、そのような行動をとる人に対しては厳しい目が向けられるとともに信頼をも失ってしまいます。
ネットの世界ではかなり古くから使われているスラングのひとつでインターネット黎明期である2000年代前半からすでに広く使われていました。
「ダブスタ」という略し方そのものはネット発ではないという説もありますが爆発的に広まったのはネットで使われたのがきっかけであることに間違いありません。
ネット上では主に主義主張、政治主張などにおいて「ダブスタ」という言葉が使われます。
与党が不祥事を起こすとすぐに批判されるのに野党が同じことをしても全く批判の声が上がらないなど、あからさまなひいきや肩入れが見える態度に対し批判を込めて「ダブスタ」という言葉が投げかけられます。
本音と建前、内向きと外向きなど基準や判断を使い分けるのが当然の場面に対して「ダブスタ」批判が寄せられることもあります。
例えばドラマの役と役者本人とで価値基準にズレがあるのは当然ですが、そのことが「ダブスタ」批判を受けるケースも見られ舞う。
言葉の定義的にはそのようなケースも「ダブスタ」には当てはまりますが、当事者も外野も承知のうえでやっていることに対して部外者が「ダブスタ」批判をするのは野暮な行為と見なされます。
「ダブスタ」の言葉の使い方や使われ方
・与党に厳しく野党に甘いマスコミがダブスタを批判されるのは当然だ。
・安全性の検査結果は同じなのに日本産はOKで中国産がNGなのは明らかなダブスタと言わざるをえない。
・それはそれ、これはこれも行き過ぎればダブスタだ。
・海外と国内で販売価格を変えるダブスタ早めて欲しい。
「ダブスタ」の類語や言いかえ
・二重規範
規範が二重に存在し相手によって使い分けることを指す言葉です。
・二枚舌
悪意ある嘘で判断や基準を変更するときにふさわしい方言です。
・ご都合主義
都合のよさを優先させて基準を変える態度を批判的な意味で表す言葉です。
まとめ
「ダブスタ」はネット以外でも普通に使われる言葉です。
正しい意味を知っておくとネットニュースなどの理解がはかどります。