この記事では、「歳」と「才」の違いを分かりやすく説明していきます。
ともに「さい」と読むのですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「歳」とは?
「とし」とも読める漢字です。
歳を使う言葉として「歳月」や「歳末」が挙げられますが、この場合の歳は年を表しています。
実際、年齢を表記するときには「7歳(ななさい)」「二十歳(はたち)」のように歳を使って表記するのが一般的です。
七五三のお祝いに欠かせない千歳飴にも歳の漢字が使われていて、これからの末永い年月を健やかに過ごせるようにという願いが込められています。
「才」とは?
画数3と、とても簡単な漢字ですが、一文字で歴とした意味を持っています。
「もとから備わっている能力」「性能」を表す漢字なのです。
「才能」「天才」などの言葉で使われているため、よく知られています。
そして、年齢表記のときには「7才」のように年の意味で使われることもあります。
また、積み荷の容積を表したり、石や木などの大きさを表す単位として使われています。
その単位として才を用いるときにも「さい」と読むことから、同じ音読みであるために才を年齢表記に使い始めたのではないかと考えられているわけです。
簡単に言うと、「画数が多くて難しく面倒だから才で間に合わせてしまおう」ということです。
「歳」と「才」の違い
「歳」と「才」の違いを、分かりやすく解説します。
義務教育中は、歳よりも才のほうが先に覚えなければならない漢字です。
そのため、小学生ぐらいの年齢であれば「〇才」と表記するのが一般的であり、歳の漢字を教わるのは中学生になってからですから、「〇歳」と書き始めるのは早くても中学生になってから。
つまり、年齢表記をするときに小学生の場合は「〇才」となり、「〇歳」と書けるのは中学生以上となります。
ですが、歳のほうが圧倒的に画数が多く、難しいのは一目瞭然です。
そのため、大人になってからも「〇才」と好んで書く人は少なくありません。
また、才は歳の代わりになりますが、歳は才のかわりにはなりません。
しかしながら、万能とは言えないのです。
例えば、「才月」と書いても何のことなのかさっぱりわかりません。
同じように、「才末」も意味が通じません。
つまり、年齢に関する場合にのみ才は歳の代わりとして使えるということなのです。
そして、ただ単に使いやすいから使うということであり、才が歳の正式な略字であるということではありません。
まとめ
同じ意味として使える才と歳ですが、使い分けが重要になる場合があります。
特に文字を書く機会が減少傾向にある昨今、気を付けなければなりません。
年齢表記で歳の代わりに才を使うのはOK。
しかしながら、別のときには役不足です。
また、才の代わりに歳を使うと意味が通じなくなってしまいます。
あくまでも年齢に限定して、歳と書くところを才と書いて楽をしてもよいと許されていることを忘れないようにしましょう。