「不明点」
不明点とは、そのまま「不明な点」という意味で使う言葉です。
この言葉を聞いたことがない人は居ないでしょうが、意外と実際に使う場面は少ないかも知れません。
「不明」という言葉は使うことが多くても、それに「点」を付けて用いるとなると、その場面が限られるからです。
「不明点」の意味
不明点は、前述のように、はっきり分からない(理解できない)、明瞭になっていない点を指して使います。
そこが分からないという時には「そこが不明点だ」と使えばいいだけなので、とても分かりやすい言葉です。
ですが、「そこが不明だ」だけでも意味が通じることと、「点」と付けてしまうと、それだけで文として堅くなること傾向がある為、あまりこの「不明点」という使い方はしないのも実情です。
「不明点」の類語と解釈
不明点と似た意味をもつ言葉に、「疑問点」があります。
この2つは混同されることも多いですが、疑問点は「疑問に思った点」で、「分からない点」とは多少ニュアンスが異なります。
「分からない」のではなく、「何故そうなのか」と思った時に使うのが「疑問点」です。
例えば、何故地球が自転しているのか分からないと言いたい時には、それを不明点ではなく、疑問点と使った方がいいでしょう。
「不明点」の英語と解釈
不明点は、英語でそのまま表現すると“unclear point”となります。
この表記で充分通じますが、いかにも堅い言い方なので、単語そのものではなく、文中の流れで使う場合には他の表現の方が向いています。
例として、「何か不明点はございますか?」と誰かに問う場合には、“Do you have any question?”とする方がスマートです。
“any question”を“unclear point”としてもおかしいことはありませんが、文としてはまず使われない表現です。
この“any question”は、英語で「不明点」を意味する為によく使われる言葉なので、是非覚えておきましょう。
単語としてなら、上記の“unclear point”で構いません。
「不明点」の言葉の使い方
不明点は、比較的堅く「分からないこと」を表現する時に使います。
「不明な点」と間に「な」を入れて使うことも多く、この形の方が多く見聞きするでしょう。
「不明点」と使うのは、主に文章中になります。
口語では、「不明な所」、「不明な部分」などといったアレンジをされて使われることも多いです。
「不明点」を使った例文・解釈
不明点を使った例文です。
どれも多少かしこまった表現だったり、文章になっているものだと考えてください。
「不明点」の例文1
「不明点がありましたら、何なりとご質問ください」
不明点は、このような使われ方が多いです。
また、「不明な点」の方が口語としては向いていると先に書きましたが、この例文でもその方がいいかも知れません。
「不明点」の例文2
「そんなに不明点が出たのなら、もう一度説明し直してもらおうと思う」
前に何かの説明を受けた人たちから、いくつもの不明点が出たので、もう一度詳しく説明してもらおうと言っている例文です。
このような場合には、「疑問点」でもよさそうです。
「不明点」の例文3
「あの予算案には、いくつかの不明点があると言わざるを得ない」
その予算案に、用途などが不明な金額がいくつか計上されていると言っている例文です。
これも「疑問点」に置き換えてもおかしくありませんが、「不明点」の方が合っている例だと言えるでしょう。
「不明点」の例文4
「何も不明点がないと言われると、反って大丈夫なのかと思ってしまう」
解説の後に、最後に不明点はないかと質問の場を設けた時にそう思ったというシチュエーションです。
質問は何も出ないに越したことはない(質問があるということは、自分の解説がうまくなかったという意味になるので)ばずなのですが、こう思ってしまうこともあるでしょう。