「敢えて」
敢えて表現は「あえて」と読みます。
副詞で、しなくても良いことを困難や抵抗に反して意図的に行うこと、わざわざ、無理矢理、といった意味があります。
後で打ち消しの表現が来る場合、特に取り立てるほどでは無い状態を指します。
「敢えて」の意味
敢えてという表現はやりにくいことを押し切ることを表しており、「敢う」という動詞の連用形に接続助詞である「て」をつけた形になります。
「敢えて」の言葉の使い方
敢えてという表現には強いて、進んで、などという意味もあります。
一般的にはやる必要がないことを行うという意味があり、例えば「敢えて失敗するように努める」などといった使い方ができます。
後で打ち消しの言葉を付け足すことにより取り立てて騒ぐほどでは無い、などといった意味合いにすることもできます。
例えば「敢えて驚くほどではない」という使い方が可能です。
「敢えて」を使った例文・短文(解釈)
それならば、敢えてという表現にはどのような使い方があるのでしょうか。
ここでは例文をいくつか紹介します。
「敢えて」の例文1
「彼は彼女を勝たせるため、敢えて失敗した」
競争などをするときには全力で努力をしなければいけません。
しかし、自分が競争に参加していたとしても、誰か他の人に勝って欲しいと思う時、敢えて全力を出さないということもあるのではないでしょうか。
わざと他の人を勝たせるために自分は全力を出さない、むしろ自分が失敗するように努める、などというときにはまさに敢えてという表現を使うことが可能です。
敢えて失敗することにより、他の人に地位を譲る、勝利させる、などといった使い方ができます。
「敢えて」の例文2
「寒いけれど、敢えて上着を着ないで彼女は出かけていた」
寒いときにはしっかりと防寒具を着て出かけたいものです。
しっかりと下着を着るだけではなく、トレーナーやセーター、そしてジャケットやコートもしっかりと考えていかなければいけません。
それにもかかわらず、寒い日に上着を着ることなく出かけるという事はする必要のない苦労をするということになり、敢えてという表現を使うことが可能になります。
わざとする、という意味もありますので、この場合は寒い日にわざと上着を着ないで出かけていったということになるのです。
もしかしたら、上着を着ると格好悪いなどと思う思春期独特の考え方かもしれませんね。
「敢えて」の例文3
「あの先生は誰もがわかっていることを敢えて何度も説明する傾向がある」
誰であっても、わかっていることを何度も何度も説明されると嫌になってしまうと感じることがあるのではないでしょうか。
特に子供のうちは親や学校の先生から分かり切ったことを何度も何度も説明され、「そんなことわかってる!」「くどい!」などと思った経験を持つ人もいるかもしれませんね。
もしも子供がちゃんと理解しているとわかっているにも関わらずわざと何度も説明する場合、敢えてという表現を使うことができます。
大切なことだから複数回いうのは当たり前のことです。
子供がちゃんと理解できているかどうか確認するために何度も説明するということがあります。
「敢えて」の例文4
「子供たちがしっかり理解できているかチェックするために、先生は敢えて何も言わなかった」
子供たちが理解出来るように何度も何度も説明するということもあれば、逆に敢えて何も言わないということもあるかもしれません。
もちろん、言われていないから問題ないというわけではなく、言われていなくてもきちんと行動できるかどうかということが大切になります。
先生が言わなかったから、お母さんが何も言わなかったから、何もしなくても良いというわけではありません。
何も言われていないという事は、信頼されているということであり、それなりにきちんと行動できることを期待されているという意味になるのです。