この記事では、「骸骨」と「ドクロ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「骸骨」とは?
「骸骨」(がいこつ)とは、白骨だけになった死体(死骸)のこと。
死体から皮膚、肉、臓器などが消失し、骨格だけが残った状態を指します。
脊椎動物(骨を持つ動物)の中でも、主にヒトやその他の哺乳類の白骨死体を指すことが多く、魚の骨までは「骸骨」と呼ばれていません。
骨は死体の一部であることから死を連想させ、不快感や恐怖を呼び起こすことが少なくありません。
そのため死や恐怖を象徴するものとして「骸骨」の姿をした化け物や妖怪がしばしば登場しています。
「骸骨」の英語表記は“skeleton”(スケルトン)です。
“skeleton”は骨格を指すほか、外側から中の構造が透けて見える構造の名称にも用いられています。
骨格の人体模型のように中の構造が丸見えなので、そう呼ばれるようになりました。
同じ白骨でも、人体模型や明るいキャラクターに用いられる「骸骨」は不快感が少なく、むしろ独特な風貌やユニークな動きが親しまれていることもあります。
「ドクロ」とは?
「ドクロ」とは、ヒトの頭蓋骨(ずがいこつ)のこと。
漢字では「髑髏」、英語では“skull”と表記します。
「ドクロ」は、ヒトの頭部の骸骨が白骨化したものです。
ヒト以外の頭蓋骨は「ドクロ」には該当しません。
日本では「しゃれこうべ」とも呼ばれます。
これは死体の頭(こうべ)がさらされて白骨化するさまの「さらされこうべ」が「されこうべ」「しゃれこうべ」に変わったものです。
「ドクロ」は死の象徴として、世界中でマークやシンボルにデザインされてきました。
また、危険を意味し「骸骨」と組み合わせて毒物のマークにも使われています。
一般には、恐怖、不吉さの演出に用いられるものですが、ネガティブな意味を持つだけのシンボルでもありません。
キリスト教では「再生」、仏教では「無常」(常に一定という意味)を象徴するなど、真理を表すものとして儀式に用いたり、家に飾ったりする地域も存在します。
「骸骨」と「ドクロ」の違い
「骸骨」と「ドクロ」の違いを、分かりやすく解説します。
「骸骨」は骨格だけになった白骨のこと、「ドクロ」はヒトの頭蓋骨を指します。
つまり「ドクロ」も「骸骨」の一部ですが、頭部のみを指すものに限定されるということです。
頭部以外の「骸骨」は「ドクロ」とは呼びません。
英語で表記した場合も「骸骨」は“skeleton”ですが「ドクロ」は“skull”となり、両者は違うものとして分類されていることが分かります。
まとめ
「骸骨」と「ドクロ」は、どちらも白骨を表す用語ですが対象となる部位が異なります。
一言で言えば「ドクロ」は頭蓋骨のことです。
「骸骨」と「ドクロ」が混同しないよう、正しい意味を理解しておきましょう。