この記事では、「固有」と「特有」の違いを分かりやすく説明していきます。
「固有」とは?
「固有(こゆう)」とは、「後からではなく、元々から持っていること」を意味している言葉です。
「固有」の表現には、「そのものだけに限定された特徴や性質などを持っていること・特有」という意味合いもあります。
「固有」の使い方
「固有」という言葉は、「本来的に保有していること・元々からその特徴などを持っているさま」を意味して使うという使い方になります。
また「固有」は、「そのものだけが保有しているさま・特有である」といった意味合いでも使うことが可能です。
例えば、以下のような例文で使えます。
「北方領土は日本固有の領土なのです」
「この離島には固有の生物が何種類かいます」
「特有」とは?
「特有(とくゆう)」とは、「ある特徴・性格・傾向などがそのものだけに特別に備わっているさま」や「そのものだけにある特徴・性質・権利などを持っていること」を意味しています。
「特有」という表現には、「そのものだけに限定してあるさま・それ以外のものにはなくて、それだけが保有していること」といった意味のニュアンスが備わっています。
「特有」の使い方
「特有」の表現は「彼特有のユーモアのセンス」や「独立精神・武装権はアメリカに特有の考え方です」のように、「そのものだけに特別にある特徴・性質などが備わっていること」を意味して使うという使い方になります。
例えば、以下のような例文で使えます。
「彼女の話し方には、方言に由来する特有のイントネーションがありました」
「恥・世間体は日本特有の文化であり、世間に迷惑をかけることを何より嫌います」
「固有」と「特有」の違い!
「固有」と「特有」の違いを、分かりやすく解説します。
「固有」と「特有」は「そのものだけが特に持っていること」という意味では共通している同義語ですが、「固有」という表現には「特有」にはない「後からではなくて元々から持っているさま・本来的に所有していること」といった意味合いがあります。
そのため、「歴史的に振り返ってみた時に、昔から元々持っているというニュアンス」のある文章を書く時には、「特有」よりも「固有」のほうが適切な表現になるという違いを指摘できます。
例えば、「固有」という言葉のもっともポピュラーな用法として「日本固有の領土・中国固有の文化・アメリカ固有の精神」などがありますが、「その国が歴史的に見て元々から持っている領土・文化・価値観(精神性)」などについて言及する時には、「特有」よりも「固有」のほうが使われやすいのです。
まとめ
「固有」と「特有」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「固有」と「特有」はどちらも「他のものにはなくて、そのものだけが特別に備えているさま」という同じ意味を持っていますが、「固有」には「固有の領土」などで使われる「元々から所有していること」の意味もあるという違いを挙げられます。
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