この記事では、「畜産」と「牧畜」の違いを分かりやすく説明していきます。
「畜産」とは?
動物を育て上げる以外の目的で飼いならすことを意味し、牛であればミルクを採取または食用とするために飼いならすことを「畜産」と呼びます。
「畜産」の使い方
「畜産」は産業として成り立っている物を畜産と呼び、「畜産業」という言葉の通り産業化しているものすべてを「畜産」と呼びます。
その為、牧場などで動物を飼いならし動物からとれる産業物を「畜産」と呼び牛であればミルクや食用牛を「畜産物」と呼ぶのです。
「牧畜」とは?
「牧畜」は、動物を飼いならし育て上げるだけの行為を指します。
あくまで飼いならすだけに徹しており育てることを重視しているのが「牧畜」です。
その為、競馬の馬は育て上げることで産業とするため、「牧畜」です。
「牧畜」の使い方
動物を育て上げる様が牧畜であるが故「牧畜」と呼べるのは競走馬などの動物たちは牧畜と呼ぶことが可能です。
「畜産」と「牧畜」の違い
「畜産」と「牧畜」の違いですが、産業基盤が異なり、「畜産」は育て上げることを重視しつつその後牛などは肉や乳を産業物として出荷し利益を得ることが出来るものを「畜産」と呼びます。
いっぽうで「牧畜」は育て上げることを重視し、肉や乳などの食用に加工せずビジネスを可能とすることです。
例を挙げれば、競走馬が育て上げることを重視しており、肉や乳を採取しないため「牧畜」となるのです。
「畜産」の例文
・『このエリアは牛の畜産業が盛ん』
この文章から読み取ることが可能なのは、指定エリアが牛を中心とした加工を産業としていることです」。
「畜産」は動物を育て上げた動物からとれる乳などを加工することで産業とします。
・『畜産業は衰退していく一方である』
この文章は、動物を育て上げその成果物をいただく、産業が衰退していくさまであることを説明している文章です。
「畜産」は産業の一つであり動物からとれる成果物を利用してビジネスとするため、そのビジネスが衰退している様を述べているのです。
「牧畜」の例文
・『彼は牧畜専門だよ』
この文章は、対象者が動物を増やし育てることを専門とすることを示しています。
「牧畜」は動物を育て上げ増やすことを重視するためこのように例文で用いられるのです。
・『牧畜は失敗だな』
この例文は、動物を育て上げ増やす産業が失敗してしまったことを述べています。
経営に失敗したことを意味するため、動物を育てすぎたのか競走馬などの動物を売買することが出来なかったのかいずれにしろ、産業である動物が育たなかった可能性も見て取れるのです。
まとめ
「畜産」は動物を育て上げたうえで動物からその成果として肉や乳などをいただき産業とします。
一方で「牧畜」は動物を育て上げ増やす行為自体が産業となり、競走馬を生み出すことなどを産業としており動物が増えることで収入が増減します。
「畜産」も同様に動物が増えれば、収入の増減になるため、いずれも動物を飼いならしたうえでその後どうするかが言葉の意味の分かれ目です。