「強力」と「強大」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「強力」と「強大」の違い違い

この記事では、「強力」「強大」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「強力」と「強大」の違い

「強力(きょうりょく)」は、「物理的な力および他への影響が強いこと」を意味しています。

「強力」に対して「強大(きょうだい)」のほうは、「強くて大きい・国家や集団などに勢力があって強いさま」を意味している違いがあります。

「強力」「強大」と比べると、「大勢の構成員でつくられている国家や組織集団の勢力が大きい」といったニュアンスがない点が異なっています。

「強力」「個人・集団・モノ」すべての強さを示しますが、「強大」は主に「国家・軍隊・組織」などの集団的なものを対象にした強さを示しています。


「強力」と「強大」の使い方の違い

「強力」という言葉は、「個人・集団・モノの力(作用)が強いこと」を意味して使う使い方になりますが、「力の強さの感じ方・判断の仕方」はある程度主観的な要素が入ってきます。

「強力」に対して「強大」は、「主に国家・軍などの集団の勢力が強くて大きいこと」を意味して使用される違いがあります。

「強大」は、「外部に向かって威勢を示す集団」に使われやすいのです。

「力の強さの判断」のニュアンスにおいて、「強力」よりも「強大」のほうが「客観的な区別・判断」の程度が大きいといった使い方の違いも挙げられます。


「強力」と「強大」の英語表記の違い

「強力」という言葉を、英語を使って表現すると以下になります。

“strong”……強いこと。

他に働きかける力や作用が強いこと。

強力。

“powerful”……力や影響の度合いが強いこと。

パワフル。

強力。

「強大」という言葉を、英語を用いて表すと以下になります。

“mighty”……国家・団体などの外部に対する影響力および勢いに力があること。

強大。

“powerful”……集団が外に向かう時の勢いがあるパワーが強くて大きいこと。

パワフル、強力。

「強力」の意味

「強力(きょうりょく)」とは、「物理的な力および他に影響を及ぼす作用が強いこと」を意味している言葉です。

「強力」という表現は、シンプルに「個人・集団が持っている強い力」を示しています。

「強力」の古い読み方や重たい荷物を運搬する山仕事をする人の呼び方として、「ごうりき」があります。

「強力」「強力な磁石」のように、「モノの性質としての力・作用の強さ」の意味も持っています。

「強力」の使い方

「強力」の使い方は、「力(作用)・影響力・勢力が強い」という意味で使うことができます。

「強力」は、「物理的な力・働きかけの強さ」「勢力・社会的な影響力の強さ」の両方の使い方で使用可能です。

「強力」というのは、「個人および集団組織の影響力が強いさま」を指して使用することができる言葉なのです。

また「強力」「ごうりき」と読む場合には、「登山者・山小屋の荷物を運んだり山登りのガイドをしたりする職業やその仕事をしている人」といった意味で使われることになります。

「強力」を使った例文

・『強力な選手を登用したことで、チームの総合力が格段に高まりました。』

・『政治家だけではなく専門家・学者・財界人を加えた強力な布陣で新内閣が発足しました。』

・『富士山には山小屋に必要な食料品・雑貨などを運搬してくれる強力(ごうりき)がいます。』

・『強力な接着剤なので、一度くっつけると簡単には剥がすことができません。』

・『健康維持のために禁煙を強力に推し進める政府主導の広告キャンペーンが行われています。』

「強力」の類語

「強力」の類語には、以下の言葉があります。

・『強い(つよい)』……力・影響力が他よりも勝っていること。

・『屈強(くっきょう)』……他に屈することがないほど強いさま。非常に強くて頑強なさま。

・『パワフル』……他に影響を与える力強さや生命力の強さを感じさせるさま。

「強力」の対義語

「強力」の対義語には、以下の言葉があります。

・『弱い(よわい)』……力・影響力が他よりも劣っていること。技能や戦いにおいて他に負けていること。

「強大」の意味

「強大(きょうだい)」とは、「強くて大きなこと」を意味している言葉です。

「強大」という表現は、一般的に「国家・組織・企業などの影響力や勢いが強いさま」を意味しているのです。

「強大」の使い方

「強大」の使い方は、「国家・集団の勢力が盛んで外部に拡大する力が強いこと」の意味で使うという使い方になります。

「強大」というのは、「強くて大きいこと」「勢いがあって勢力圏を広げているさま」を示唆して使用される言葉です。

例えば、「強大な軍事力で恫喝してくる独裁的な国家の対応に苦慮しています」などの文章で使うことができます。

「強大」を使った例文

・『アメリカは世界でもっとも強大な国ですが、近年は中国の国力・勢力圏がアメリカに迫ってきています。』

・『日本はかつてアジアを包括する強大な国家を目指しましたが、大東亜共栄圏構想は敗戦で挫折しました。』

・『GoogleやAmazonはいまや中規模の国家権力を凌ぐほどの影響力を持っている強大な多国籍企業です。』

・『強大な組織になればなるほど、外部の組織や団体に対して脅威を感じさせてしまいます。』

・『古代ローマ帝国は現代では想像できないほどの強大かつ広域の多民族国家でした。』

「強大」の類語

「強大」の類語には、以下の言葉があります。

・『最強(さいきょう)』……複数の他との比較においてもっとも強いこと。

他に負けることがない一番の強さ・勢力を持つさま。

・『強豪(きょうごう)』……勢いを持っていて手ごわいさま。

そう簡単には倒せないほどに勢力が盛んで強いこと。

・『スーパーパワー』……アメリカや中国のように、国際社会において非常に強い影響力・軍事力を持っている国家。

国際政治用語。

「強大」の対義語

「強大」の対義語には、以下の表現があります。

・『弱小(じゃくしょう)』……弱くて小さいさま。

集団組織の勢いや影響力が弱くて取るに足らないこと。

まとめ

「強力」「強大」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「強力」「強大」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の解説をチェックしてみてください。

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