この記事では、「空腹」と「飢餓」の違いを分かりやすく説明していきます。
「空腹」とは?
「空腹」とは、文字通りお腹が空く事を表現する言葉です。
誰しも「空腹」と感じた事はあり、この意味が分からない人はいないでしょう。
この「空腹」を感じるのは、医学的には、ご飯を食べると血液の中のブドウ糖が増え、それが脳に伝わって「満腹」になったと感じます。
しかし、食後4時間程度経つと、消化が進んできて血液中のブドウ糖が減少し、いわゆる血糖値が下がり、今度は体内の脂肪を分解し始めます。
この時に、出来るのが 遊離脂肪酸と言う物質で、これが増えると人の脳が「空腹」を感じると説明されています。
食事は人間の生命維持にとっては必要な事で、生命を維持するために、人間の身体には、こうした仕組みが組み込まれているのです。
「飢餓」とは?
「飢餓」とは、「空腹」状態を遥かに通り越し、食糧の不足が続く事で栄養失調が続き、体調の維持が困難になっている状態を指す言葉です。
現代の日本においては、「飢餓」状態になる人は、ほとんどいませんが、世界中では7億人弱が「飢餓」状態にあると言われており、その中でも統計的ではアフリカにおいて、この状態にある人が最も多くなっています。
また日本においても、天変地異によって作物が極端に凶作となり、食糧が不足する事態が発生した時には、○○の飢饉と呼ばれるような、多くの人が「飢餓」状態に陥る危険にさらされた事も、歴上には何度も存在します。
「空腹」と「飢餓」の違い
「空腹」とは、文字通りお腹が空いた状態を指す言葉で、多くの人が感じた事のある感覚です。
これはそろそろ食事を摂るべきだと言うサインとも言えます。
しかし、食糧が不足し、まともな食事を摂る事が出来ない状態が継続すると、栄養失調となり、?せ細り、命の危険が生じます。
こうした人間が食事を摂れない事によって生命維持が危うい状態を「飢餓」と表現するのです。
以上の様に、「空腹」と「飢餓」は全く異なる状況を指す言葉です。
まとめ
「空腹」とは、文字通りお腹が空いた状態を指す言葉で、食後数時間もすれば、多くの人が感じる感覚です。
これは健康な生命維持のために、そろそろ食事を摂るべきだと言うサインとも言える現象です。
それに対して「飢餓」は、食糧不足により、長くまともな食事を摂る事が出来ず、いわゆる栄養失調となり、生命を維持する事が出来ないほどの危険な状態を指す言葉です。
もちろん、2つの言葉の意味は全く意味の違う言葉です。
現代の日本では「飢餓」はないに等しいですが、世界中には「飢餓」状態の人が7億人弱もいるのが現実です。
国連の機関であるユニセフ等が「飢餓」の撲滅運動に取り組んでいますが、未だに解消できていないのが現実です。
また日本においても、江戸時代までには○○の飢饉として、農作物のひどい凶作により、「飢餓」に見舞われる人が少なくない時期もあった事が、歴史に残されています。