こちらの記事では、「企図」と「意図」の違いを分かり易い形で解説します。
「企図」とは?
企図とは、きとという読み方をする言葉です。
文字の構成から企は、計画したり目論むという意味を持っており、図は計略やはかりごとを意味する言葉となっています。
そのため基本的には、何かを企てたり、何かを目論んだりする事を意味しているのです。
「企図」の使い方
企図は、日常会話の中で耳にする事はほとんどない言葉であり、大抵の人にとっては馴染みがあるとは言えません。
そのため普段の会話の中に、この企図という言葉を交ぜて使っても相手に意味が伝わらない可能性が高いです。
ただしビジネス上の会話や文章では、目標や計画を具体的に伝える際に、この企図という言葉が用いられる事があります。
「意図」とは?
意図とは、いとという読み方をする言葉です。
意という漢字は、心に思っている事や、理由や意味といった意味合いを持っており、図は考えやはかるという意味を持っています。
なので意図は、何かをしようとしていたり、何かをしようと考えている様や、思惑を意味する言葉となっているのです。
「意図」の使い方
意図は、意図する、意図しないといった形や、意図的といった形の言葉として使用される事が多く見られています。
そのため日常会話の中でも、それなりに耳にする言葉となっていて多くの人にそれなりに馴染みのある言葉となっているのです。
「企図」と「意図」の違い
企図と意図の違いは、目で見て分かる様に最初に企の文字が付くか、意の文字が付くかの違いとなっています。
しかもその文字の違いにより、意味合いも少し変わって来ているのです。
具体的には企の付いた企図の方はそうなる様に、企てたりはかるという意味合いが強い言葉となっています。
逆に意図の方は、意が持つ意味合いからそうなる様にするために、考えに重きを置いたニュアンスの言葉として用いられる事が多いです。
「企図」の例文
『新製品を分かり易くアピールすべく、来場者に手に取って貰う事を企図してブースを設置しました』
『A社がB社の買収を行ったのは、海外の販路の拡大を企図したからであろう』
『彼は弱者を救済するという信念の実現を企図して、選挙に立候補した』
「意図」の例文
『彼が自分のミスの発覚を恐れて、意図的に書類を改竄したのは明らかである』
『先生があえてミスを指摘しないのは、自分で気付かせようという意図があるからに違いない』
『決して意図して行った訳ではないが、結果的に彼に対してプレッシャーを掛けてしまっていた様だ』
まとめ
企図は、最初の企の文字が示す様に、そうなる様に何かを企てたり、目論んだりといった意味合いを持つ言葉となっています。
日常会話ではほとんど使用されず、ビジネス上の会話や書類等で見聞きされる事が多い言葉です。
意図の方は、意の文字から考えを巡らせた上で、何かをしようとしたり、思惑を表す言葉となっています。
こちらは日常会話でも用いられるので、馴染みのある言葉だと感じる人も少なくありません。