この記事では、「ご愛嬌」と「ご愛敬」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ご愛嬌」とは?
「ご愛嬌」の読みは「ごあいきょう」で、その意味は笑いを誘ったり、喜ばせたりするような言動や振る舞い、また 客の気を引くためのちょっとしたサービスをさします。
ただし、「ご」がなく「愛嬌」だけの場合には、表情や言動が可愛らしく、人に好まれることを指す言葉としても使われます。
先の「ご愛嬌」の意味では、『あまり上手な踊りではありませんが、そこはご愛嬌ということで、、。』の様に使われます。
また「愛嬌」だけの使い方としては、『あの3歳の女の子は、愛嬌があって本当に可愛い。』などと使われます。
「ご愛敬」とは?
「ご愛敬」の読みは「ごあいきょう」で、意味は全く「ご愛嬌」と同じです。
「ご愛嬌」と「ご愛敬」の違い
「ご愛嬌」と「ご愛敬」はいずれもその読みは「ごあいきょう」で、その意味も全く同じで、笑いを誘ったり、喜ばせたりするような言動や振る舞い、また 客の気を引くためのちょっとしたサービスを指します。
読みも意味も全く同じにも拘わらず、なぜ「ご愛嬌」と「ご愛敬」の異なる漢字が使われているのか、その経緯等を以下に説明します。
先に「ご愛嬌」と「ご愛敬」は読みも意味も同じだと記しましたが、この言葉の語源は元々は仏教用語にあります。
仏教用語では元々「愛敬」と表記され、読みは「あいぎょう」で、その意味はいつくしみ敬うや、愛し好むというものでした。
その後、一般にも使われるようになると共に、仏教用語としての意味から敬うという意味が薄れ、可愛らしいや、思いやりという意味でも使用されるように変化して行ったのです。
そしていつしか、ちょっとしたサービス等の意味も加わり、前項に記載した現代のような意味を持つ言葉となったのです。
「ご愛嬌」「ご愛敬」は先の例の様に、自分の拙い特技等を披露する場合には、謙遜の意味を込めて使うのに便利な言葉と言えます。
しかし仕事上のミスを上司や取引先等から指摘された時に、そのミスがいくら軽微なものであっても、ミスを犯した自分を弁解する言葉として使うべきではありません。
『ミスですが、そこはご愛嬌と言う事で、、、。
』などと発言すると、ミスを犯して謝罪や反省の言葉もなく、なんて奴だと信用を無くしかねません。
使い方には十分に注意する必要がある言葉と言えます。
まとめ
「ご愛嬌」と「ご愛敬」はいずれもその読みは「ごあいきょう」で、その意味も全く同じで、笑いを誘ったり、喜ばせたりするような言動や振る舞い、また 客の気を引くためのちょっとしたサービスを指します。
この言葉は、仏教用語でいつくしみ敬うや、愛し好むという意味の言葉でしたが、それが一般に使われるようになり、次第に上記の意味に変化して行ったものです。
特技等を披露する場合に、謙遜の意味も込めて自分に使うのは問題ないですが、自分が犯した仕事上のミスが軽微だからと、この言葉を使うと信用を無くす恐れがあるので、使用すべきではありません。