この記事では、「過程」と「工程」の違いを分かりやすく説明していきます。
「過程」とは?
「過程」とは、ある結果が現れるまでにたどる道です。
小中高校などではテストがあります。
テストで○○点とったというのは結果です。
この結果が出るまでには、夜遅くまで勉強するとか、塾に通うとか、何かしらの道をたどってきたはずです。
このたどってきた道のことを指している言葉です。
何かをすれば、たいていのことには結果がついてきます。
その結果がでるまでに、何かをしているはずです。
テストのことでいうと、勉強をしています。
ダイエットの場合だと、運動をしたり、食事量を減らしたりすることでしょう。
家探しの場合だと、不動産屋を訪ねたり、インターネットで家を検索したりするはずです。
こういった、結果が出るまでに行ってきたこと「過程」は意味しています。
「過程」の使い方
結果が出るまでの道のりのことを指して使用します。
テストでいうと、○○点が結果になります。
この○○点のが「過程」なのではなく、そこにたどりつくまでのことを指しています。
「工程」とは?
「工程」とは、仕事や作業を進めていくときの、物事をやる順番のことです。
納豆ができるまでには、順番通りにやることが決まっています。
まず原料の大豆を仕入れます。
仕入れた大豆は選別・洗浄された後、水に浸されます。
水温15度くらいなら、水に浸す時間は17~18時間ほどが目安です。
十分に水を吸ったら蒸す作業を行います。
そして、蒸された大豆に菌を付着させ、容器に充填をしてから、発酵をさせます。
熟成したら、包装・出荷となります。
この一つひとつの段階が「工程」です。
「工程」の使い方
仕事や作業などの、一つひとつの段階やその進み具合を指して使用します。
「結果がでるまでの」という意味合はありません。
主に仕事や作業に使用をし、テストの結果が出るまでにやったこと、体重を減らすまでにやったこと、といった事柄には使用しません。
「過程」と「工程」の違い
前者の言葉は、結果が現れるまでの道筋のことです。
勉強のこと、ダイエットのこと、料理のことなど、さまざまな事柄に使用できます。
後者の言葉は、進めていく順序や進み具合のことです。
「結果が現れるまでの」という意味は含んでいません。
仕事や作業について使用をします。
「過程」の例文
・『結果ではなく過程をほめる』
・『料理を作る過程を楽しむ』
・『そこに至るまでの過程を知りたい』
・『映画が完成するまでの過程を公開』
「工程」の例文
・『一つひとつの工程を確認する』
・『お菓子作りの工程を工場で見せてもらう』
・『うどん作りの工程で難しいところがある』
・『完成するまでに10の工程があります』
まとめ
一連の流れを指している2つの言葉ですが、同じ意味を持っているのではありません。
一方はそこに至るまでの道筋、もう一方は順番・進み具合を意味しています。