この記事では、「精密」と「正確」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精密」とは?
「精密」には2つの意味があります。
一つは、非常に細かなところにまで注意が行き届いていることです。
体調が悪くなったとき、病院で検査をしてもらうことでしょう。
そのときのことで考えてみます。
検査といっても、血液検査、血圧測定、体重測定、MRI、レントゲン撮影、内視鏡検査など、いろいろとあります。
血液検査や血圧測定などから体のおおよそのことはわかりますが、どこがどう悪いのかなど詳しいことはわかりにくいです。
より細かなところまで調べるために「精密検査」というものが行われます。
たとえば、大腸内視鏡検査です。
大腸内視鏡検査をすることで、大腸のどの部分にどのような問題があるのか、詳しく知ることができます。
「精密」は、大雑把なことではなく、非常に細かなところまで注意が行き届いていることをいいます。
もう一つの意味は、細かなところまで正確な寸法で作られていることです。
日曜大工で何かを作るとき、大まかなサイズで作ってしまう人もいることでしょう。
このようなことではなく、mm単位などで細かく正確な寸法で作ることを意味しています。
「精密」の使い方
注意の向け方や機械の運用・構造などについて使用をします。
非常に細かいという意味合いを持っている言葉です。
「正確」とは?
「正確」とは、間違いがなく確かなこと。
事実とあっていて、少しも違わないことです。
時間のことで考えてみます。
日本標準時というものが定められており、これが日本国内での正しい時間とされています。
しかし、すべての時計がこの時間ぴったりあっているのではありません。
自宅の時計は5分遅れているとか、腕時計が1分進んでいるとかしていることでしょう。
「正確」とは、こういったことではありません。
時間のことでいえば、日本標準時とぴったりあっていることをいいます。
「正確」の使い方
誤差が問題となる事柄に使用されることが多いです。
たとえば、投与する薬の量、洋菓子店で販売する菓子の材料の分量などです。
分量以外の事柄についても、正しく確かであるさまを指して使用することができます。
「精密」と「正確」の違い
どちらの言葉も「きっちりしている」というイメージがあり、同じような意味を持っているように感じますが、同じことを指しているのではありません。
前者の言葉は、注意が行き届いていること、細かなところまで寸法が正しいことです。
後者の言葉は、事実と違っていないことです。
「精密」の例文
・『精密機器を扱う』
・『精密な検査を受ける必要がある』
・『精密に作られている模型』
「正確」の例文
・『正確な数を把握する』
・『正確に分量をはかる』
・『正確な値を求める』
まとめ
「きっちり」というイメージのある2つの言葉ですが、意味が同じなのではありません。
一方は細かなこと、もう一方は正しいことを意味しています。