この記事では、「共依存」と「相互依存」の違いを分かりやすく説明していきます。
「共依存」とは?
「共依存」とは、依存症の一つで、特定の人間関係に依存する状態を指す言葉です。
ここで言う「依存」は人やものや行為に強く頼る状態を意味する言葉です。
「共依存」状態の人は、自己の存在意義を認めてもらおうとして、特定の相手に過剰な献身行為をくり返す傾向が強いのが一般的です。
例えば、ドメスティックバイオレンスを受けているにもかかわらず、これは自分に至らない点があるからだと考え、暴力に耐えつつ、相手から離れられないような女性等は、これに当たると言えます。
「相互依存」とは?
お互いに、相手がいなければ物事が成り立たないような状況にある事を指す言葉です。
すなわち相互に依存している状況を意味します。
しかし、「相互依存」においては、ベースに自分や相手を主体性のある人間として尊重する気持ちがあり、相互にしがみつくと言うより、助け合うと言う距離感の関係性を意味しています。
「共依存」と「相互依存」の違い
「共依存」と「相互依存」はいずれも「依存」の用語が使われており、しかも「共」と「相互」も共にとお互いにと言う似た意味を持つため、同じ意味の言葉だと思っている人が少なくありません。
しかし「共依存」と「相互依存」は全く異なる人間関係の状態を意味する言葉であり、同じ意味を表わすものではありません。
「共依存」の方は、先に記載した通り、自己の存在意義を認めてもらおうとして、特定の相手に過剰な献身行為をくり返したり、逆に過剰な束縛をする傾向が強い、ある種の病的な「依存症」の一つと言えます。
一方の「相互依存」は、辞書には先に記載した様に、お互いに相手がいなければ物事が成り立たないような状況にある事を指す言葉とあるため、お互いが「共依存」のように、執拗な依存をしている状態を指すように捉えられるかもしれません。
しかし「相互依存」の方は、補足として記した、ベースに自分や相手を主体性のある人間として尊重する気持ちがあり、相互にしがみつくと言うより、助け合うと言う距離感の関係性である点が、「共依存」とは全く異なっているのです。
従って、男女の恋愛等においても、どちらかが「共依存」傾向があると、その恋愛は健全なものとは言えず、余り良い結果を招かない事が予測されます。
一方の「相互依存」が適度にある事が幸せな恋愛や結婚になると言えるのです。
まとめ
「共依存」とは、依存症の一つで、特定の人間関係に依存する状態を指す言葉です。
それに対して「相互依存」の方は、ベースに自分や相手を主体性のある人間として尊重する気持ちがあり、相互にしがみつくと言うより、助け合うと言う距離感の関係性を指すものです。
従って「共依存」と「相互依存」は、全く違い意味を持つ言葉です。
「共依存」の人間関係や男女関係は、余り良い結果を招きませんが、適度な「相互依存」は社会的な存在である人間にとっては、必要な関係性の一つだと言えるでしょう。