こちらの記事では、「激昂」と「激高」の違いを分かりやすく説明していきます。
「激昂」とは?
「激昂」とは、げきこうという読み方をする言葉です。
はげしいとかたかぶるといった意味を持つ激と、感情が高ぶるとか上昇するといった意味を持つ昂の文字を組み合わせて出来た言葉となっています。
なので激昂は、酷く怒るとか感情が高ぶるという意味を有する言葉として使用されているのです。
「激昂」の使い方
「激昂」は、感情が酷くたかぶって怒っているといった形で激怒している様を表したい時に使われる事が多くなっています。
感情に関連した言葉であるため、基本的に人や動物等の感情を持つ動物に対して用いられる言葉です。
感情のたかぶりで我を忘れる程に怒る様を表すので、マイナスイメージを持つ言葉となっています。
「激高」とは?
「激高」は、げきこうという読み方をすべき言葉です。
文字で見れば分かる様に、たかぶるとか甚だしいといった意味を有している激の字と、たかいとか感情がたかぶるといった意味を持つ高の文字を組み合わせて生まれた言葉となっています。
だからこそ激高は、我を忘れる程に感情がたかまっている様子や、酷く怒っている様を表現する言葉です。
「激高」の使い方
「激高」は、酷い怒りで感情をあらわにしている人に対し、使われる事が多い言葉となっています。
しかもただ怒っているだけでなく、感情が高まっている故に我を失って猛烈な怒りを表している時に使われるのが基本です。
そのため人間だけでなく、怒りの感情をダイレクトに表している動物に対しても、この激高が使われています。
「激昂」と「激高」の違い
「激昂」と「激高」はどちらも、げきこうという読み方をする言葉です。
更に酷く感情がたかぶっていたり、怒りの感情で我を失った様子といった同じ意味合いを持っているので、違いを判別し難い言葉同士となっています。
それもそのはずで辞書を見ても、「激昂」と「激高」は同義語として並んで表記されている事がほとんどです。
ですが2文字目の、昂と高の違い以外にもこの2つの言葉には違いがあります。
というのも、昂の字は常用漢字ではないため、政府が出す公用文や新聞や雑誌等では「激昂」という文字を用いる事は出来ません。
公用文に用いる際には、必ず常用漢字である「激高」の方を使用する事になります。
「激昂」の例文
・『大人なら公共の場で激昂する様な真似はすべきではない』
・『彼の様に些細な事で激昂する様な人と結婚すべきではありません』
「激高」の例文
・『あの野球選手はファンからのヤジに耐えきれずに激高してしまった』
・『彼女は直ぐに激高するので、話し合いにならない』
まとめ
2つの言葉は、同じ読み方をする上に同じ意味を持つ同義語です。
ですが違いを見出すとすれば、昂と高という使用している文字の違いがポイントとなります。
というのも昂は常用漢字に含まれていないため、公用文には「激昂」という言葉を使用する事は出来ません。
一方の高は常用漢字なので、公用文では「激高」の方を使う事になります。