この記事では、「猫の手も借りたい」の意味を分かりやすく説明していきます。
「猫の手も借りたい」とは?意味
「猫の手も借りたい」とは、非常に忙しい状態を表現する慣用句です。
この言葉は、広く浸透しており、意味も理解され、また使われた事も多い慣用句と言えるでしょう。
「猫の手も借りたい」の概要
前項で記載した様に、非常に忙しい状態を表現する慣用句として、「猫の手も借りたい」と言う言葉は広くしられており、当たり前のように使われていると思います。
しかし、忙しい場合には、まず手伝ってもらえる人にお願いして手伝ってもらい、それでも人手が足らないので、動物の手も借りたいと言う事になるのです。
では、ここで動物として、なぜ「猫」なのか疑問に思われませんか?この点について、少し説明したいと思います。
この「猫の手も借りたい」と言う表現は、江戸時代の近松門左衛門の浄瑠璃の作品で使われたのが、その始まりだとされています。
すなわち、江戸時代の話であり、江戸時代には家畜として牛や馬が使われていましたし、身近には犬も猫もいました。
その中でなぜ「猫」が使われたかと言う疑問です。
その理由としては、猫は人の言うことを聞かず、人の役に立つと事と言えば、ネズミを捕ってくれる程度あり、そんな役に立たない「猫の手」さえも「借りたい」と言う事から「猫」が使われたと言う事です。
しかし、人に従順だと言う点は違っていても、役に立たないと言う点では、当時の「犬」も同じだったはずです。
その通りであり、かつては「犬の手も人の手にしたい」と「猫の手も借りたい」と同じ意味の「犬」を使った慣用句もあったのです。
「猫の手も借りたい」の慣用句の方が、広く定着したのは、大正時代以降だと言われています。
「猫の手も借りたい」の言葉の使い方や使われ方
「猫の手も借りたい」の慣用句は、『リンゴ農家は、収穫期には猫の手も借りたいほど超多忙です。』や『決算時期が近づくと、経理部は猫の手も借りたいほどの忙しさになります。』や『年末セールで売り上げが大幅アップするのは良いのですが、接客係にとっては猫の手も借りたい状態になるのが辛いです。』の様に使われます。
「猫の手も借りたい」の類語や言いかえ
「猫の手も借りたい」の類語や言い換えとしては、「猫の手も借りたい」が比喩的な慣用句であるため、どうしても意味を説明するような表現となりますが、『目が回るほど忙しい』や『超多忙』や『手が回らない』等が上げられます。
まとめ
「猫の手も借りたい」とは、非常に忙しい状態を表現する慣用句です。
「猫」は人の役に立たない事から、「猫」が使われたと説明すると、「猫」好きの方は不満に思われる事でしょう。
しかし、実はこの「猫の手も借りたい」の慣用句と同様の意味として「犬の手も人の手にしたい」と言う慣用句があり、何も「猫」だけが役立たないとされていた訳ではない事を、念のために言い添えて置きます。