この記事では、「一義的」と「一次的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一義的」とは?
「一義的」には2つの意味があります。
一つは、意味や解釈がそれよりほかに考えられないさまです。
Aという事柄から、Bという結論を導き出しました。
CやDなど、他の結論は考えられません。
このことは「一義的な結論」ということができます。
他に示す内容や解釈などが考えられないことをいいます。
「義」という漢字には、わけ、意味という、意味があります。
このことからも、一つの意味を指していることがわかります。
もう一つの意味は、一番大切な意味を持っているさまです。
もっとも重んじられる意味を持っていることを指しています。
パソコンの使い道には、仕事、趣味の情報収集、ゲーム、動画の閲覧などがあります。
ある人にとっては、仕事に使用することが一番大切だとします。
この場合、「パソコンの一義的な使用目的は仕事」ということができます。
「一義的」の使い方
一つの意味しか考えれないさまや、一番大切なさまを指して使用します。
「一次的」とは?
一番大切であるさまです。
「一次」には、3つの意味があります。
1つめは、第1回、最初のです。
仕事の募集などだと、1回目の募集や2回目の募集がある場合があります。
この最初の募集、つまり1回目の募集を「一次」といいます。
戦争には「第一次世界大戦」「第二次世界大戦」があります。
「一次」は1回目のことを指しています。
2つめの意味は、一番大切であることです。
大本に関係することです。
3つめは、数学の式や関数に関係する事柄です。
「一次方程式」などがあります。
「一次的」とすると、数学の意味で「一次」と使っているのではないことになります。
「第一次的」という使い方はすることがあります。
この場合、大切であることや、1回目を指しています。
「一次的」の使い方
大切であることを指して使用します。
「一時的」とすると少しの間だけという意味になり、「一次的」とは別の意味になります。
「一義的」と「一次的」の違い
どちらの言葉にも「一」「的」という漢字が使用されており、似ているように感じます。
また、読み方が「いちぎてき」「いちじてき」で、音も似ています。
しかし、意味には違いがあります。
前者の言葉は、他に意味や解釈を考えられないことや、一番大切なことを意味しています。
後者の言葉は、一番目や大切なことを意味しています。
「一義的」の例文
・『コーチたちに一義的な責任がある』
・『一義的に定義することはできない』
・『一義的な解釈にとらわれる』
・『一義的に支援をしていきます』
「一次的」の例文
・『第一次的な責任』
・『一次的な原因』
・『一次的な義務』
・『一次的にはその方法になります』
まとめ
使用している漢字や読みが似ているので、意味も似ているように感じますが、それぞれの言葉が持っている意味は異なります。