「失言」と「暴言」の違いとは?分かりやすく解釈

「失言」と「暴言」の違い違い

この記事では、「失言」「暴言」の違いを分かりやすく説明していきます。

「失言」とは?

言ってはいけないことを、うっかり言ってしまうことです。

言いたいことがあっても、言ってはいけない場面があります。

それを言うと誰かを傷つけたり、迷惑をかけたりするからです。

そういったことを考えて発言をする人が少なくありませんが、ときに言ってはいけないことを言ってしまう人がいます。

「国家を歌えない選手は日本の選手ではない」と森喜朗氏がリオデジャネイロ五輪日本選手団壮行会のあいさつで発言したことがあります。

この言葉は「失言」だとされています。

そう思っていても、この場所では言ってはいけないことです。

それを言ってしまえば、国家を歌えない日本選手を傷つけることになります。

また、国家を歌える選手も不快な思いをすることでしょう。

森氏は特に意識していたわけではなく、うっかり言ってしまったと思われます。

しかし、うっかりであっても、口に出してはいけないことです。

こういった事柄を意味しています。


「失言」の使い方

言うべきでないことを口に出してしまうことを指して使用します。

何を言うべきでないのかは、文化や時代などによって異なります。


「暴言」とは?

礼儀や敬いのない乱暴な言葉、無茶な発言のことです。

その場では言ってはいけない、論理や道理から外れた言葉を指しています。

ある人が別のある人に向かって「おまえはゴミだ」と発言したとします。

人に向かってゴミというのは、礼や敬いのない発言といえるでしょう。

道理を外れているともいえるかもしれません。

このような乱暴な発言を意味しています。

丁寧でない荒々しい言葉、無茶な発言を指しています。

「暴」という漢字には、あらあらしい、あらいという意味があり、このことからも「暴言」の意味がわかります。

「暴言」の使い方

言ってはいけない乱暴な発言を指して使用する言葉です。

論理や道理から外れた発言を意味しています。

「失言」と「暴言」の違い

どちらも言ってはいけないことを発言する、という意味があるのですが、やや違いがあります。

前者は、言ってはいけない場でうっかり言ってしまうことです。

礼を失しているという意味合いはありません。

後者は、それを口に出してはいけない場で、乱暴な発言、無茶な発言をすることです。

礼を失した発言です。

「失言」の例文

・『あの人はまた失言をしている』

・『失言が大きな影響を及ぼした』

・『失言に対する謝罪』

・『失言をしないように気をつける』

「暴言」の例文

・『暴言が新聞に取り上げられる』

・『暴言を吐いたと問題にされている』

・『暴言を言われたと訴えた』

・『過去にも何度か暴言を吐いている』

まとめ

どちらの言葉にも、言ってはいけないことを発言するという意味があります。

しかし、やや違う部分もあり、一方は言うべきでないことを言ってしまうこと、もう一方は乱暴な言葉のことを指しています。

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