この記事では、「余地」と「猶予」の違いを分かりやすく説明していきます。
「余地」はとは?
「余地」は「よち」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「余っている土地や場所」という意味で、今ある以上に空いている場所のことを言います。
2つ目は「ものごとを更にするゆとり」という意味で、今あることに加えて何かをする時間や労力などのことを言います。
上記に共通するのは「今以上に余っている」という意味です。
「余」は「あまり」とも読み「必要な分を超えても残る分」「引き続いて後に残る分」という意味、「地」は「ある特定の境域」という意味。
「余地」で「必要な分を超えても残る部分」になります。
「余地」の使い方
「余地」は「余っている土地や場所」「ものごとを更にするゆとり」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「余地がある・ない」と使われたり、副詞として「余地なく」と使われたりします。
基本的に、今ある分以上に残っている部分や、人が持つゆとりを表す時に使われる言葉です。
「猶予」とは?
「猶予」は「ゆうよ」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ぐずぐず引き伸ばして、中々決定や実行しないこと」という意味で、なんらかの理由でものごとを決めかねている様子を言います。
2つ目は「あるものごとを実行する日時を延ばすこと」という意味で、最初から決まっている期日を延ばすことを言います。
上記に共通するのは「先延ばしする」という意味です。
「猶」は「なお」とも読み「ためらう」「ぐずぐず」するという意味、「予」は「あらかじめ」とも読み「ためらう」という意味、「猶予」で「ぐずぐずためらうこと」という、同じ意味を重ねて強調した言葉になります。
「猶予」の使い方
「猶予」が「ぐずぐず引き伸ばして、中々決定や実行しないこと」「あるものごとを実行する日時を延ばすこと」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「猶予する・した」と使われたり、副詞として「猶予して」と使われたりします。
基本的に、ぐずぐずとためらって、いつまでも決定や行動しない様子に使われる言葉です。
「余地」と「猶予」の違い
「余地」は「今ある分以上に残っている部分や、人が持つゆとりを表す」という意味です。
「猶予」は「ぐずぐずとためらって、決定や行動を先延ばしする様子」という意味です。
「余地」の例文
・『この問題はまだ検討の余地があるか』
・『彼女の意思は固くとても口を挟む余地はなかった』
・『彼が犯人であることは疑う余地もない』
・『一度電源を落とす以外に選択の余地はない』
「猶予」の例文
・『医療崩壊を防ぐ為にもはや一刻の猶予も許されない』
・『返済まであと3日間猶予を頂けますでしょうか』
・『彼には3年間の執行猶予付きの判決が出た』
・『年金の支払いを猶予して貰った』
まとめ
今回は「余地」と「猶予」について紹介しました。
「余地」は「余っていること」、「猶予」は「先延ばしすること」と覚えておきましょう。