この記事では、「瓦解」と「崩壊」の違いを分かりやすく説明していきます。
「瓦解」とは?
「瓦解」は「がかい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は元の意味で、「かわらの一部が崩れ落ちることで、その他のかわらが一斉に崩れ落ちること」という意味です。
「瓦(かわら)」は、粘土を素焼きにしたものです。
日本の伝統的な建築技法により、一つ一つが絶妙のバランスを保って敷き詰められています。
一部のかわらが崩れると、全体のバランスが狂ってしまい、全て崩れてしまうという意味です。
2つ目は上記から転じて、「ある一部の乱れや破損などが広がり、組織全体がこわれてしまうこと」という意味で使われています。
「解」は「とく」とも読み、「一つにまとまったものが分かれてバラバラになる」という意味です。
「瓦解」の使い方
「瓦解」は「かわらの一部が崩れ落ちることで、その他のかわらが一斉に崩れ落ちること」「ある一部の乱れや破損などが広がり、組織全体がこわれてしまうこと」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「瓦解する・した」と使われたり、副詞として「瓦解して」と使われたりします。
基本的に、日常で使われる場合、組織や秩序あるものが、ちょっとしたことでバラバラになってしまう様子に使われる言葉です。
「崩壊」とは?
「崩壊」は「ほうかい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「くずれこわれること」という意味で、まとまっていたものがこわれてバラバラになることを言います。
2つ目は「化学用語で、放射性原子核が他の種類の原子に変化する現象」という意味です。
3つ目は「化学用語で、素粒子が他の素粒子に変化すること」という意味です。
上記に共通するのは「バラバラになること」という意味です。
「崩」は「くずれる」とも読み、「くずれ落ちる」という意味、「壊」は「こわれる」とも読み「バラバラになる」「やぶれる」という意味、「崩壊」で「崩れ落ちてバラバラになる」という意味です。
「崩壊」の使い方
「崩壊」は「くずれこわれること」「化学用語で、放射性原子核が他の種類の原子に変化する現象」「化学用語で、素粒子が他の素粒子に変化すること」という意味で使われます。
名詞として「崩壊する・した」と使われたり、副詞として「崩壊して」と使われたりします。
基本的に、今までまとまっていたものが、こわれてバラバラになることに使われる言葉です。
「瓦解」と「崩壊」の違い
「瓦解」は「組織や秩序あるものが、ちょっとしたことでバラバラになってしまう様子」という意味です。
「崩壊」は「今までまとまっていたものが、こわれてバラバラになること」という意味です。
「瓦解」の例文
・『今の政権はほぼ瓦解している』
・『大手企業が汚職で瓦解した』
・『何があってもプロジェクトを瓦解させてはならない』
・『小規模国家は反乱が起きれば瓦解する』
「崩壊」の例文
・『感染症により医療崩壊が進んでいる』
・『彼は顔面崩壊と呼ばれている』
・『地滑りにより家が崩壊した』
・『ちょっとしたすれ違いで家庭が崩壊した』
まとめ
今回は「瓦解」と「崩壊」について紹介しました。
「瓦解」は「組織がこわれること」、「崩壊」は「こわれてバラバラになること」と覚えておきましょう。