「息巻いてる」
「息巻いている」は「いきまいている」と読みます。
「意気巻く」と書き間違いをし易いので気を付けましょう。
「息巻いてる」の意味
「意気巻いている」の意味は以下の3つがあります。
「激しく言葉をいいまくっている様子」の意味
興奮した時に、とにかく自分の意見を相手に伝えようとして、激しくしゃべりまくることを言います。
人が口を挟む間もなく、たたみかける様に大きな声で自分の言いたいことを一方的に言うのです。
怒っていることもあれば、何か目的に向かって一生懸命になっていて、強いエネルギーに突き動かされている状態のこともあります。
「荒い息遣いで酷く怒っている様子」の意味
こちらは完全に怒っている時の様子です。
怒鳴り散らすというのとは違い、はあはあと荒い息づかいで怒っていることを言います。
相手が目の前にいる、いないにかかわらずひどく憤慨している時に使います。
「勢力をふるっている様子」の意味
強い力を持ち、周囲に対して幅をきかせて勢力を振るっていることを言います。
悠然と構えているというよりは、自己顕示欲が強く常に自分の強さをアピールしている状態です。
周囲の人に対して威圧感があり、少しでも口答えを許さないくらい緊迫感がある様子です。
「息巻いてる」の言葉の使い方
「息巻いている」の使い方には以下のポイントがあります。
良い意味ではないこと
「息巻いている」は、周囲から見て明かに好戦的な状態を表しています。
誰かが何かに対して不満や怒り、ライバル心などを持っている時に使う言葉で、ビジネス関係などあまり親しくない人にとっては余計なお世話になってしまいます。
人の様子を表すのに良い意味として使えないので注意しましょう。
人が判断すること
「息巻いている」は、我を忘れる位そのことに夢中になっている時に使われます。
その状態に自分で気がつくことはなく「私は息巻いている」とは使いません。
あくまで他人が見て「この人は息巻いている」と判断した時に使われます。
「息巻いてる」を使った例文・短文(解釈)
「息巻いている」を使った例文と解釈を紹介します。
「息巻いてる」の例文1
「彼女は会社に対して『必ず訴えてやる』と息巻いている」
この人は、会社でパワハラや賃金未払など不当な扱いを受けたと考えられます。
いくら直接かけあっても誠意ある対応がみられないので、裁判に踏み切る決心をしたのでしょう。
周囲の人に対して憤慨している気持ちをぶつけていることがうかがえます。
「息巻いてる」の例文2
「去年負けた相手に今年は必ず勝つと息巻いている」
こちらはスポーツでライバルのチームに関して言っている言葉です。
この場合、相手に対する怒りや恨みの気持ちではなく「勢い込んで言っていること」を意味します。
「息巻いてる」の例文3
「彼女は社長秘書として会社中に息巻いている」
「社長の秘書=社長」と勘違いして、社内に幅を利かせている状態を表しています。
何かにつけて人を見下した様な態度を取っていることが伝わります。
「息巻いてる」の例文4
「犯人を絶対に許さないと息巻いている」
この人は詐欺や窃盗などの被害に遭ったのでしょう。
犯人に対して強い怒りを感じていて、語気が荒くなっている状態であることが伝わります。
「息巻いてる」の由来・語源
「息巻いている」の由来は、言葉の意味から来ています。
「息」は「呼吸」のことで、「巻く」は「ぐるぐると回る動作」を意味します。
このことから「息づかいが巻き上がる様に荒くなっている様子」を意味する様になりました。
「息巻いている」の類語と解釈
「息巻いている」の類語に「いきり立つ」があります。
意味は「感情が酷くたかぶること」で、「息巻く」の一歩手前の内面が「ムカッと来た」段階です。
「息巻く」は既に怒ったり興奮したりしていてそれを言葉に表している状態ですので、いきり立った後に来るものです。