どんなことでも誤りはできれば無い方がいいものですが、例外的に誤りが歓迎されることもあります。
誤りが歓迎される意味を持つ言葉として「嬉しい誤算」があります。
誤算なのに嬉しいとは何やら矛盾しているようにも思えますが、意味としてはどうなのでしょうか。
今回は、「嬉しい誤算」とは?意味と一般的な使い方について例文を挙げて紹介します。
「嬉しい誤算」とは?意味
「嬉しい誤算」とは「予測は外れてしまったが結果的に喜ばしい状況になった」という意味で使われる言葉です。
「嬉しい誤算」の概要
「嬉しい誤算」の「誤算」とは「計算違い、算段の誤り」と言う意味の言葉です。
「事前に考えていた予測や想定どおりに事が進まなかったが思いもしなかった嬉しい結果になる」というのが「嬉しい誤算」の意味合いです。
「嬉しい誤算」は本来であればそうあるべき予測や予想が外れているのですから失敗とみなすことも可能です。
想定外の要素や理由によってい嬉しい結果はでているもののそれは偶然に過ぎず、一歩間違えればまずい状況に陥っていた可能性も十分考えられます。
思いもかけないラッキーによって歓迎すべき状況を迎えることに成功してはいますが運頼みでしかない事態なので今後同じような状況に同じような予測に頼るのは非常に危険です。
「嬉しい誤算」には「事前に考えていた以上に良い結果が出る」と言う意味もあります。
「当たり馬券の払い戻しが10万円だと思っていたら直前にオッズが上がっていたので15万円になった」というようなケースを指し事前の予想が外れたことを強調する意味で「嬉しい誤算」と表現します。
事前の予測や予想が外れる理由は問いません。
「見込みが甘かった」「不完全な情報を元にしていた」など本人に責任がある場合が多いですがそれ以外にも「新人が予想以上に活躍した」「購入した機械の性能が想定以上だった」など予定以上にいい結果がでたことにより「嬉しい誤算」が起きることもあります。
「嬉しい誤算」の言葉の使い方や使われ方
・ドラフト下位指名のルーキーがレギュラーに定着する活躍を見せたのは嬉しい誤算である。
・復興事業が前倒しで完了したのは嬉しい誤算だった。
・本体だけでなく予備パーツもセットで納品されたのは嬉しい誤算だ。
・連続ドラマが好評につき3カ月の延長が決まったのは嬉しい誤算と言わざるをえない。
「嬉しい誤算」の類語や言いかえ
・嬉しい悲鳴を上げる
当初の想定を超える反響があることをいみする言葉です。
「嬉しい誤算」は良い結果が出ることを全面的に歓迎するときに使われる表現ですが、こちらは「予想を超える客が来店する」「準備した以上に注文が入る」など「予想が外れたことで悲鳴が上がるほど忙しくなってしまった」というネガティブな状況を逆説的にポジティブな意味で伝える表現です。
・上方修正
「当初発表されていた予想をさらによい結果に修正すること」を意味する言葉です。
主に企業の業績予想や国による経済指標などに使われる言葉ですが「予想は外れたがさらに良い結果になった」と言う意味に共通点が見られます。
まとめ
「嬉しい誤算」はニュースなどでも普通に使われる言葉です。
予測を謝るというネガティブな要素と嬉しい結果というポジティブな要素のふたつがあるため意味を取り違える人が多く見られますが、意味を正しく理解すれば難しい言葉ではありません。
誤読や誤解のないようにきちんと意味を知っておきましょう。