この記事では、「完璧」と「完全」の違いを分かりやすく説明していきます。
「完璧」とは?
「完璧」は「かんぺき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「欠けている部分がないこと」という意味で、傷ついたり欠落している部分が全くない状態を言います。
2つ目は「欠点が全くないこと」という意味で、劣っている部分や足りない部分が全くない様子を言います。
上記に共通するのは「これ以上ない状態」という意味です。
「完璧」の語源は、中国の戦国時代の史実からきています。
趙国の王が「和氏の璧(かしのへき)」と呼ばれる、見事な宝玉を手に入れますが、秦国の王から「是非宝玉が欲しい」と言われて悩みます。
そこで藺相如という人物に「璧」を持たせて使いに出したところ、傷一つ付けずに無事に帰還したことから「完璧帰趙」として使われる様になりました。
「完璧」の使い方
「完璧」は「欠けている部分がないこと」「欠点が全くないこと」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「完璧だ・である」と使われたり、形容詞として「完璧な」と使われたり、副詞として「完璧に」と使われたりします。
基本的に、足りない部分や欠けている部分がなく、これ以上にない素晴らしい状態に使われる言葉です。
「完全」とは?
「完全」は「かんぜん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「足りない部分がないこと」という意味で、不足しているものがない状態を言います。
2つ目は「必要な条件を全て満たしていること」という意味で、必要とされる条件が全部そろっていて申し分ない状態を言います。
3つ目は「欠点がない」という意味で、劣っている部分がないことを言います。
上記に共通するのは「足りないものがない」という意味です。
「完全」の使い方
「完全」は「足りない部分がないこと」「必要な条件を全て満たしていること」「欠点がない」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「完全だ・である」と使われたり、形容詞として「完全な」と使われたり、副詞として「完全に」と使われたりします。
「完璧」と似た意味を持ちますが、基本的にその時点で全部そろっている状態に使われる言葉で、「完璧」よりもやや弱い意味になります。
「完璧」と「完全」の違い
「完璧」は「足りない部分や欠けている部分がなく、これ以上にない素晴らしい状態」という意味です。
「完全」は「その時点で全部そろっている状態」という意味です。
「完璧」の例文
・『彼は難しい作業を完璧にやり遂げた』
・『彼女は完璧な英語を話す』
・『君の論文は完璧で直すところがない』
・『今日のプレイは完璧だった』
「完全」の例文
・『あまりのショックで完全に思考停止した』
・『彼女は完全に勘違いしている』
・『このグッズは完全な形で保存したい』
・『今回の負けは完全に私の采配ミスです』
まとめ
今回は「完璧」と「完全」について紹介しました。
「完璧」は「これ以上ない状態」、「完全」は「全部そろっている状態」と覚えておきましょう。