この記事では、「食物」と「食品」の違いを分かりやすく説明していきます。
「食物」とは?
「食物」は「くいもの」「じきぶつ」「しょくぶつ」「しょくもつ」などの読み方ができます。
ここでは「しょくもつ」と呼んだときの意味を解説します。
「食物」とは、生物が口から得て栄養とするもののことです。
飲み物に対して、口で噛んで飲み込み栄養とするものをいいます。
人間は体を維持するために、外から栄養素を摂取しています。
栄養素を摂取する方法は、基本的には食べものを口にすることです。
肉・魚・野菜・米などを食べて体を維持する栄養としています。
この栄養になるものが「食物」です。
たとえば、トマトは「食物」の一種になります。
トマトは生で食べることも、加熱をして食べることもできます。
また、トマトソース、トマト缶などの加工品もあります。
これらすべて「食物」です。
生でも、加熱したものでも、加工したものでも、食べて栄養とするものをいいます。
トマトはジュースにすることもできますが、飲み物は一般的には「食物」とはいいません。
「食物」の使い方
生物が口から得て栄養とするものを指して使用する言葉です。
人間だけでなく、他の動物が栄養とするものもいいます。
固形物について使うことが一般的です。
「食物繊維」「食物アレルギー」など、他の語とくっつけて使うこともあります。
「食品」とは?
人が食べるために用いるものの総称です。
料理の材料にしたり、そのまま食べたりするものをいいます。
医薬品は含みません。
スーパーに行くと、肉・魚・卵・野菜・果物など、さまざまな品が売られています。
これらすべて「食品」です。
魚・野菜・果物など特に新鮮さが要求されるものは、生鮮食品といいます。
加工されたものもあります。
たとえば、インスタントラーメン、冷凍食品、レトルト食品などです。
これらも「食品」です。
そのまま食べることはありませんが、料理に使用するものとしては、塩、砂糖、味噌などがあります。
これらも「食品」です。
「食品」の使い方
人が食べるものを指して使用する言葉です。
そのままの状態で食べることはなく料理に使うものも、そのまま食べるものもいいます。
「食物」と「食品」の違い
「食物」は栄養とするものです。
人間が口にするものだけでなく、人間以外の動物が口にするものもいいます。
「食品」は、人間以外の動物が口にするものではなく、人間が食べるためのものの総称です。
「食物」の例文
・『ゾウは草、果物、木の葉などを食物にしています』
・『食物を確保する』
・『食物を摂取する』
・『特定の食物にアレルギーがある』
「食品」の例文
・『デパートの食品売り場に出かける』
・『食品を吟味する』
・『食品を買い込む』
・『栄養を調整された食品』
まとめ
どちらも食べる物を指しているのですが、人間だけが食べるものなのか、動物も食べるものなのかという点に違いがあります。