この記事では、「散見される」の意味を分かりやすく説明していきます。
「散見される」とは?意味
「散見される」の読みは、「さんけんされる」で、「色々な所で、ちらほらと見られたり、目に留まること」を意味する慣用句です。
「見られたり、目に留まる」と言う意味説明をしていますが、これは実際に目に映る事柄のみを指すのではなく、広く聞いたり、形がない事柄に対しても使う事が出来る言葉です。
「散見される」の概要
「散見」は本来、何かの事柄を主語とし、「ちらほら見られる」と言う意味の言葉です。
従って、「散見される」と「される」を付けて受け身の表現とするのは、受け身の表現が重なるため、日本語としては間違った使い方と言えます。
正しくは「散見する」とすべきなのです。
しかし、本来は間違った使い方ですが、「散見される」は長く使われてきたことで、すっかり慣用句として定着したもので、もちろん現在この使い方をしても、誰からも間違いだと指摘される事はありませんし、使用しても何の問題もありません。
ただし、日本語の文法としては本来はおかしい言葉であることは、知識として知っておかれると良いでしょう。
ちなみに、ビジネスの場等では『この報告書にはミスが散見される』の様に使われる事が多いため、「散見される」内容としてはネガティブで良くない事柄に適用されると思われている方が少なくありません。
しかしこの言葉は、何もネガティブな事柄にだけ使われるものではなく、『新製品のアンケート評価はそこそこで、中には絶賛する声も散見されます。』と良い事柄に対しても使う事が出来ます。
また、この「散見される」には「ちらほら」と、頻度を表現する意味が含まれています。
ただ実際にどの程度の頻度かは明確でないため、それを明確化したいと、例えば『相当多く散見される』の様に使う方もおられます。
しかし、これは頻度に関する言葉を二重表現するもので、日本語としては、間違った使い方ですあり、避けるべきだと言えます。
「散見される」の言葉の使い方や使われ方
「散見される」は『論文として一応まとめ終えましたが、まだまだ表現等がおかしな部分も散見されるので、何度か推敲する必要があります。』や『何度注意しても、彼の書類には常にミスが散見される。』や『新製品に対する口コミの書き込みは、概ね良好な内容が多いものの、辛辣な意見も散見される。』の様に使われます。
「散見される」の類語や言い換え
「散見される」の類語や言い換えとしては、「窺がえる」や「往々にしてある」などが挙げられます。
まとめ
「散見される」とは「色々な所で、ちらほらと見られたり、目に留まること」を意味する慣用句です。
これは実際に目に映る事柄のみを指すのではなく、聞いたり、形がない事柄に対しても使う事が出来る言葉です。
「散見される」内容としては、ネガティブで良くない事柄に対してだけでなく、良い事柄に対しても使う事が出来る言葉です。