この記事では、「風采の上がらない」の意味を分かりやすく説明していきます。
「風采の上がらない」とは?意味
まず風采の意味ですが、これは人の外見のことです。
例えば、その人が選び着用している洋服、立ち振る舞い、顔かたちなどが風采にあたります。
つまり、「風采の上がらない」は前記のものがパッとせずにイマイチである様子を表す言葉です。
ときにはより悪意を込めて、外見にとどまらず全てにおいてダメ出しする際にも使います。
「風采の上がらない」の概要
いわゆる悪口に相当しますが、面と向かって指摘するのではなく、どちらかと言えば後ろ指を指しながら陰口を言うイメージです。
世間一般では、人の外見についてとやかく言うことは品性を著しく欠く行為であると考えられています。
しかしながら、人の悪口はなかなか止めることができないのもまた事実。
そのようなときに『あいつはまったく風采の上がらないヤツだ」というように使いたくなる言葉です。
「風采の上がらない」の言葉の使い方や使われ方
どちらかというと女性に対して使われることは少なく、男性に対して使われる言葉です。
その場合には、外見はもちろんのこと稼ぎが少ないことや人の上に立つに相応しい器の大きさが足りないというような意味も込めて使います。
また、一般的に子供に対して使われる言葉ではありません。
成人して社会に出た後、人並みに身だしなみを整えられない人や頭髪の量が寂しくなってきたり甲斐性がなくて結婚できなかったりすると言われてしまいます。
言われた側は心当たりがあったとしても、思わず傷つき挫けてしまう言葉。
心のダメージは甚大です。
「風采の上がらない」の類語や言いかえ
風采に似た言葉には、風体や風貌があります。
風采と同じく、人の見た目に対して用いる言葉です。
容姿も風采が持つ人の顔つきや姿という意味を持っています。
また、同じように「~上がらない」という言い方をする「うだつ(?)が上がらない」という言葉も同じニュアンスです。
ただし、風采はあくまでも見た目についてあれこれと難癖をつけるための言葉なので、まったく同じ意味ではありません。
どちらかというと、野暮ったい、ダサいという端的な言葉のほうが近い意味を持っています。
では、野暮ったいを用いて言いかえてみましょう。
『あの風采の上がらない彼氏と結婚するなんて考えなおしたほうがいいよね』
『あの野暮ったい彼氏と~』
このように、外見について非難する際に使用する言葉と言いかえることができます。
まとめ
「人は見かけによらぬもの」ということわざがあります。
人間を見かけだけで判断するのは無理があり、誰でも意外な良い一面を持っているものであることを諭す言葉です。
誰もがそのことに納得しつつ、やはり外見による評価を止めることは難しいと言わざるを得ません。
風采の上がらないという言い回しこそが的を得ているときがあるからです。
せめて、大きな声で「風采の上がらない~」と口にするのは避けたほうが良さそうです。