この記事では、「欠損」と「欠品」の違いを分かりやすく説明していきます。
「欠損」とは?
「欠損」には2つの意味があります。
一つは、ものの一部が壊れてとれてしまうことです。
生物の体の一部が失われてしまうこともいいます。
陶器でできた器は、ぶつけたり、落としたりすると、一部分が壊れてとれてしまうことがあります。
完全にバラバラな状態になって、もとの形がわからない状態になっているのではなく、縁の一部分だけが欠けているといった状態です。
このような状態を「欠損」といいます。
人の体の場合だと、たとえば指を包丁で思いっきり切ってしまい、くっつかなくなってしまうと、一部が無い状態になります。
このような状態もいいます。
怪我などによるものだけでなく、生まれつきの場合もいいます。
もう一つの意味は、決算上の損失です。
「欠損」の使い方
日常的には、一部分がないという意味合いで使用をします。
物についても、人間についても使用されています。
物の場合は、柔らかいものには使用せず、硬いものに使用することが一般的です。
たとえば、ゼリーやプリンのような柔らかいものについては「欠損」とはいいませんが、陶器の器や義歯など硬いものについては「欠損」ということができます。
「欠品」とは?
客が注文した品物がその店にないこと、また品物がその場になくて注文に応じられないことです。
いくつかはあるという意味ではなく、まったくないという意味です。
とても人気の商品があったとします。
人気の商品なので、購入したいという人は多いです。
それを扱っている店には、購入したいという人が殺到をし、店に置いてある人気商品がすべて売れてしまいました。
それによって、その商品はもう店に1つもありません。
購入したいという人が来店をしても、品物がないので売ることができません。
このような状態を意味しています。
SNSで話題になったり、テレビで紹介されたりすると、このような状態になることがあります。
また、生鮮食品の場合だと天候の影響を受けて、このような状態になることがあります。
「欠品」の使い方
品物がない状態を指して使用をする言葉です。
売るためのものについていい、自分が所有しているものがなくなってしまった、といったことには使用しません。
「欠損」と「欠品」の違い
どちらの言葉にも、かける、あるべきものが足りないという意味を持つ漢字である「欠」が使用されている通り、かける、足りないという意味を持っています。
しかし、同じことを意味しているのではありません。
前者はものの一部分がないことを意味しており、後者は品物がないことを意味しています。
「欠損」の例文
・『欠損を補う』
・『保護した猫の耳が欠損していた』
「欠品」の例文
・『欠品する可能性があります』
・『欠品しないように注文個数に注意する』
まとめ
かける、あるべきものが足りないという意味を持つ「欠」が使用されている2つの言葉で、意味が似ていますが、一方はものの一部がとれること、もう一方はものがないことを意味しています。