家族や親せきが入院するとき「閉鎖病棟」と「開放病棟」という、耳慣れない言葉に出会うことがあります。
この記事では、「閉鎖病棟」と「開放病棟」の違いを分かりやすく説明していきます。
病院にまつわる語句を正しく学んでいきましょう。
「閉鎖病棟」とは?
閉鎖病棟とは、出入口にいつも鍵がかかっている病棟のこと。
ドクターや看護師など患者さんのお世話をする人だけ入室をゆるされた、特別な病棟になります。
誰でも自由に出入りできる一般病棟と区別するために、このような言い方をしています。
総合病院には色々な診療科がありますが、閉鎖病棟が使われるのは主に「精神科」になります。
精神科に入院している人の中にはPTSDや統合失調症・パニック障害など色々な患者さんがいます。
こうした患者さんに安定した環境のもと治療がおこなえるように、病棟内をあえて閉鎖しているのです。
閉鎖病院と聞くと、暗くて寂しい棟という印象もありますが、実際はそうでもありません。
病院によっては面会時間を、別に設けているところもあります。
患者さんの症状や具体的な治療内容によって、閉鎖病棟を検討してみても良いでしょう。
「開放病棟」とは?
開放病棟とは、出入口にロックをかけていないオープンな病棟のこと。
入院している患者さんはもちろんのこと、家族なども自由に面会できる病棟を指しています。
こちらも精神科をあつかう病院で、よく使われる用語です。
ほかのフロアへの移動も自由におこなえるので、例えば病院内の売店に雑貨を買いに行ったり、院内を自由に歩き回ったりすることも可能になります。
開放病棟は症状の比較的軽い患者さんや、社会復帰をめざす患者さんなどが入ります。
ドクターの見立てによって、閉鎖病棟から開放病棟へうつるケースもあります。
「閉鎖病棟」と「開放病棟」の違い
心療内科や精神科の病院でよく耳にするのが「閉鎖病棟」と「開放病棟」です。
「閉鎖病棟」と「開放病棟」の違いを、分かりやすく解説します。
・鍵がかかっているか、かかっていないか
どちらも精神疾患をわずらう患者さんが、入居する棟になります。
安全面やセキュリティ面をふまえて、常時ロックされているのが閉鎖病棟。
それに対してオープンな造りになっているのが開放病棟です。
閉鎖病棟の場合は、患者さんの安全をかんがえて身体拘束をおこなうこともあります。
どちらに入院するかは症状の程度にもよるため、迷っている場合は病院担当者に相談してみることがおすすめです。
まとめ
「閉鎖病棟」と「開放病棟」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも精神科や心療内科にある病棟のこと。
閉鎖病棟は出入り口に、ロックがかかっている病棟のこと。
対して開放病棟は、出入口がオープンになっている病棟です。
閉鎖病棟では外からの面会がしづらく、患者さん自身への拘束もあります。
開放病棟は行動が制限されないことが多く、拘束もゆるやかになっています。
いずれも患者さんの治療のために、必要な措置となっています。