「目礼」の意味とは?
「目礼」は「もくれい」と読みます。
「目礼」には、「目で会釈する事」という意味があります。
軽く頭を下げながら、アイコンタクトを取るように挨拶をするという意味になります。
例えば、取引先の人と一緒に街を歩いている時に、向こうから知り合いが歩いてくるとします。
大きな動作で挨拶をすると、一緒にいる取引先の相手に失礼になると感じる時、相手に目を合わせて、ほんの少し頭を下げて、相手にだけ挨拶をした事を伝えます。
このように会社員生活が長くなると会得するような、仲間内での挨拶を「目礼」と言います。
「黙礼」の意味とは?
「黙礼」は「もくれい」と読みます。
「だんれい」などと読み間違えないように気を付けましょう。
「黙礼」には、「言葉に出さずに敬礼する事」という意味があります。
ちなみに「敬礼」には、敬意を表して礼をする、お辞儀をするという意味があります。
例えば葬儀の席など、言葉に出して挨拶をせずに、動作だけで挨拶をした方がいい場面があります。
このような時の、言葉を発せずにお辞儀する行為を「黙礼」と言います。
「会釈」の意味とは?
「会釈」は「えしゃく」と読みます。
「会釈」には、「挨拶として、頭を軽く下げる事」という意味があります。
誰かに会った時に、ぺこりと頭を下げるような場面は多いと思います。
例えば親戚が集まる席で、男性同士は、それほど話をしたり、コミュニケーションを取らないかもしれません。
このような時も、相手に失礼が無いよう挨拶すると、ほとんどの場合「会釈」になります。
「目礼」と「黙礼」の違い
「目礼」と「黙礼」は、どちらも「もくれい」と読む似た言葉です。
二つの言葉の違いとは何でしょうか。
まず「目礼」も「黙礼」も、どちらも声を出して挨拶をしません。
この点は二つの言葉は同じです。
ただし、「目礼」は「目を合わせて、頭はほんの少し気持ち程度に動かす」だけなのに対し、「黙礼」の場合は、普通にお辞儀をしたり敬礼したりします。
このように、「目礼」と「黙礼」には、動作の点で大きな違いがあります。
「黙礼」と「会釈」の違い
次に「黙礼」と「会釈」の違いを見て行きましょう。
「黙礼」は黙ってお辞儀や敬礼をし、「会釈」の場合は、挨拶の意味で頭を下げます。
お辞儀をする場合は、「黙礼」と「会釈」はほとんど同じ意味となります。
二つの言葉を使うシチュエーションを比べると、かなりの違いがあります。
「黙礼」は被災地など「言葉を出さない方がいい、厳粛なムードの場」で行う行為です。
一方「会釈」は、近所の挨拶でも使うような一般的なシチュエーションでする行為になります。
このように「黙礼」と「会釈」には、使うシチュエーションに大きな違いがあります。
「目礼」の使用例
「目礼」の使用例を見て行きましょう。
例えば、「街中で会社の同僚とすれ違う時に、『目礼』する」などという使い方をします。
同僚に用事がある場合は別ですが、特に用がない場合は、目配せをして軽く頭を下げる程度で済ませる人がほとんどでしょう。
身内に対しては、最低限の礼儀で済ませ、スマートに行動するのがたしなみのためです。
「黙礼」の使用例
続いて「黙礼」の使用例を紹介します。
「被災地で、記念碑に向かって『黙礼』する」という場面があります。
大きな災害の結果、たくさんの人が亡くなった場所では、記念碑が作られるなどして、死者を弔う行事が行われます。
このような行事の際には、声を出さず静かに心の中で祈りながら頭を下げる「黙礼」が礼儀作法になります。
「会釈」の使用例
最後に「会釈」の使用例を見て行きましょう。
例えば、マンションのエントランスで、同じマンションの住民に会います。
このような時に、よほど親しくない限り、軽く頭を下げて通り過ぎるでしょう。
この場面を文章にすると「マンションのエントランスで、住民に『会釈』して会社に向かう」などとなります。