この記事では、「変異」と「変化」の違いを分かりやすく説明していきます。
「変異」とは?
「変異」は「へんい」と読みます。
「変」という漢字は、「次々とかわってゆく」「うつりかわる」「かえる」「かわり」という意味があります。
「異」は「ことなる」「ちがう」「変わった点がある」という意味や、「普通とちがった」「あやしい」「めずらしい」「すぐれた」という意味をもっています。
この2文字から構成される「変異」は「平常と変わったことが起こること」や「起源を一つにする個体間に形質の相違が現れること」という意味になります。
「変化」とは?
「変化」は「へんか」または「へんげ」と読みます。
「変」は前述したとおり、「次々とかわってゆく」「うつりかわる」「かえる」「かわり」という意味です。
そして「化」の字には、「形や性質が別のものになる」「かわる」「かえる」という意味を持っています。
「変」と「化」で構成される「変化」には2つの読み方があり、読み方によって意味が変わります。
まずは「へんか」と読む場合です。
次のような2つの意味があります。
一つは「ある性質、状態などが他の性質や状態に変わること」です。
もう一つは「文法で、同一の語が用法に応じて語形を変えること」という意味です。
次に「へんげ」と読む場合には次のような意味になります。
「神仏などが本来の形を変えて種々の姿を現すこと。
また、その現れたもの」や「動物などが姿を変えて現れること」「人がその姿・形を次々に変えること」といった意味を持っています。
「変異」と「変化」の違い
「変異」とは「起源を一つにする個体間に形質の相違が現れること」です。
主に「生物学の用語」として用いられます。
一方「変化」には読み方が2つあり、持っている意味もそれぞれ違います。
「へんか」と読む場合には次のような意味になります。
「ある性質、状態などが他の性質や状態に変わること」です。
「生物学」に限られず日常的に使われる言葉です。
そして「へんげ」と読む場合は次のように意味が変わります。
「神仏などが本来の形を変えて種々の姿を現すこと」や「動物などが姿を変えて現れること」です。
「変異」とは「主に生物学の用語です。
それに対して「変化」には2つ意味があり、「へんか」は「ある性質が他の性質に変わること」で日常的に用いられる言葉です。
「へんげ」と読む場合には「妖怪」などに対して用いられる言葉になります。
「変異」の例文
・『遺伝子の突然変異がなければ、進化は起こりえない』
・『突然変異をする前に 処置する必要がある』
・『変異させたのは ウィルス内の遺伝子治療だ』
・『この親指には 2つの突然変異が見られます』
「変化」の例文
・『その革命によって多くの変化が起こった』
・『人間は環境の変化に適応する能力が高い』
・『昨年日本の政治に大きな変化があった』
・『彼の態度にはこれという変化は見られない意』
まとめ
以上が「変異」と「変化」の違いになります。
「変異」とは主に「生物学で用いられる言葉」、そして「変化」とは「日常的に用いられる言葉」または「妖怪」などを意味する場合がある、ということがわかりました。