この記事では、「謙虚」と「謙遜」の違いを分かりやすく説明していきます。
「謙虚」とは?
控え目で、つつましいことを意味する「謙虚」。
また、へりくだり相手の意見などを受け入れることを意味する言葉となります。
特に相手に対し自分を低く見せる行為や媚びたりはしないものの、控え目で素直に相手の意見を受け入れることを意味しています。
「謙虚」の場合、本心からくるもので、その人のそうしたつつましい人柄を「謙虚」と言います。
「謙虚」の類語には、「慎ましやか」や「遠慮がち」、「控え目」、「低姿勢」などがあり、対義語は、「横柄」となります。
「横柄」には、いばって、他人のことを無視した行動をとるといった意味があります。
「謙虚」の使い方
「謙虚」には、「謙虚な態度」や「謙虚な人」、「謙虚な姿勢」といった使い方のほか、「謙虚に生きる」や「謙虚になる」、「謙虚になれない」などといった使い方もあります。
「謙遜」とは?
へりくだること、控え目な態度をとることを意味する「謙遜」。
「謙遜」の場合、自分を相手よりも下げて評価し控え目にするといった意味となります。
「謙遜」の意味となる、はりくだるには、相手を敬い自分を下げて控え目にするといった意味があります。
「謙遜」の類語には、「卑下」や「卑屈」、「恭謙」、「孫譲」などがあり、対義語は、「不遜」となります。
「不遜」には、へりくだる気持ちがないことといった意味があります。
「謙遜」の使い方
「謙遜」の場合、「謙遜する」をはじめ、「謙遜される」や「謙遜している」、「謙遜な態度」、「謙遜な心」、「ご謙遜を」などといった使い方があります。
「謙虚」と「謙遜」の違い
同じ控え目な態度でも、その控え目な態度が本心からなのか、それとも意図的なものなのかによって異なる「謙虚」と「謙遜」。
「謙虚」の場合は、本心から控え目に思うことで、決して、自分自身を低く見せることはありません。
その一方、「謙遜」の場合は、自分を相手よりも低く見せ意図的に控え目に見せることを意味する言葉となります。
この点において、「謙虚」と「謙遜」には、大きな違いがあります。
「謙虚」の例文
・『実際、謙虚な人ほど多くのストレスを抱えているのではないだろうか。』
・『少しでも、クラスに馴染むことができるようにと謙虚な姿勢で新学期に臨みました。』
・『自由気ままに育った私には、謙虚に生きるということが非常に難しく感じます。』
・『妻のことを結婚するまでは謙虚な女性だと思っていたが、実はそうではなかった。』
「謙遜」の例文
・『そんな、ご謙遜去らずに。』
・『ビジネスマナーにおいて、時には謙遜した言葉遣いも必要になります。』
・『日ごろから横柄な態度の上司は、謙遜など無縁の人です。』
・『周りから想像以上に褒められ、つい謙遜しました。』
まとめ
以上のような違いがある「謙虚」と「謙遜」。
そのため、使用する際には、違いを踏まえ使い分けることが大切です。