この記事では、「現状」と「課題」の違いを分かりやすく説明していきます。
「現状」とは?
現在の状態という意味です。
「現」は今の、実際の、「状」は物事のようす、ありさまという意味を持つ漢字です。
このことからも、「現状」とは今のありさま、現在の状態という意味であることがわかります。
結婚をしたいと考えているとします。
しかし、現在結婚をするような相手はいません。
結婚したいけれどできない、それが「現状」です。
今のという意味を持つ漢字である「現」が使用されている通り、この言葉は現在のことだけを指しています。
過去のことや未来のことではありません。
また、物事のようすという意味を持つ「状」という漢字が使用されている通り、ようすについてを意味しています。
考えていることや文章に現されたことではありません。
「現状」の使い方
今の状態という意味で使用をします。
過去や未来のことを指してや、考えや文章を指しては使用しません。
「課題」とは?
「課題」には2つの意味があります。
一つは、与えられた題目や主題、与える題目や主題です。
学校の夏休みの宿題に読書感想文があり、「課題図書」というものが選ばれます。
全国学校図書館協議会が推奨している本のことです。
また、大学生などが与えられる読むべき本も「課題図書」といいます。
題目とは、討議や研究などで取り上げられる事柄という意味があります。
取り上げられる事柄として与えられている図書なので「課題図書」です。
もう一つの意味は、処理しなければならない問題、成し遂げなければならない仕事です。
ゴミの排泄量を減らさなければならないとします。
しかし、まだそれは達成されていません。
やらなければならないことなので、これは「課題」といえます。
「課題」の使い方
解決しなければならない問題、成し遂げなければならない仕事という意味で使用されることが多いです。
「現状」と「課題」の違い
「現状」とは今の状態のことです。
ようすだけを意味しており、今こうなっているから、これからどうしなければならないという意味は含まれていません。
「課題」は成し遂げなければならない事柄という意味です。
今の状態から「課題」を考えていくことがありますが、今の状態という意味は含まれていません。
「現状」の例文
・『現状を冷静に判断する』
・『現状に満足する』
・『思ったような成績を出せていないのが現状です』
・『現状を語る』
「課題」の例文
・『大きな課題となっている』
・『まだまだ解決しなければならない課題がある』
・『これまで指摘され続けてきた課題に取り組む』
・『課題を与えられる』
まとめ
2つの言葉が意味するものは異なります。
「現状」とは現在のようすのこと、「課題」は解決しなければならない問題のことです。
解決しなければならない問題は今存在しており、今の状態から問題が見えてくることもありますが、「現状」とは意味が異なります。